最近話題の水素ってなんで注目されているの?≪代表銘柄ピックアップ≫
株式情報 投資戦略 相場展望 日本株 2023.07.05
6月に6年ぶりに「水素基本戦略」が改定され市場でも話題になっている「水素」について、
①水素は何故注目されているのか
②水素がこれから普及していくには
③水素市場の展望は
④代表銘柄ピックアップ
上記の四つを説明していきたいと思います。
目次
何故水素が注目されるのか
2050年にカーボンニュートラルを実現するためのクリーンエネルギーとして期待が高まっている
日本は2050年にカーボンニュートラルを実現することを国際的に約束しています。
カーボンニュートラルとは「温室効果ガスの排出量と吸収量を同じにする」ことであり、地球温暖化の原因となる温室効果ガスの増加を防ぎ、地球の気候変動を防ぐことを目的としています。
そんなカーボンニュートラルを実現させるための次世代エネルギーとして水素が注目されています。
水素の特徴としては
・利用時に温室効果ガスを排出しない
・様々な資源から製造できるためほぼ無限に製造することが可能
というものがあり上記の理由から石油等に変わるクリーンエネルギーのひとつとして脚光を浴びています。
水素がこれから普及するためには
国際的なサプライチェーンを構築し安定した供給とコスト低減が必要
最初から国内で水素を十分量製造してそれを安価で提供することは不可能なため海外から水を輸入する必要があります。
国際的なサプライチェーンを構築することによって水素を安定的に供給できるようになり、普及が拡大していくと見ています。
さらに、現在の技術では水素のコストはLNG(液化天然ガス)と比較すると非常に高いためこのコストの差を埋めない限りはエネルギーとしては広がりにくいでしょう。
(国内水素ステーションの水素供給コストは約100円/Nm3。
LNG価格を水素供給コストに換算すると約24円/Nm3)
今後、技術の発展により大幅なコストの低減が可能になれば一気に水素はエネルギーの主役に躍り出る可能性があります。
将来的な水素の展望は
2040年度の水素ガス関連の市場規模は90兆7,080億円
富士経済が発表した「水素関連の市場調査結果」によりますと、2022年度の水素関連の世界市場は産業原料や工業ガス向けが増加して、前年度比で73.7%増の44兆8,380円となる見込みです。
さらに2040年度には燃料電池車や発電分野の需要が伸び、90兆7,080億円まで市場が拡大する予想を出しています。
エネルギーの分野の中でも今後の拡大に大きな期待が持てる市場であることがわかります。
水素関連の代表銘柄をピックアップ
以下は2023年7月5日時点のチャート画像です
【8088】岩谷産業
産業用・家庭用ガス商社。LPGで首位。
【6331】三菱化工機
小型の水素製造装置「HyGeia(ハイジェイア)」を手掛ける
【6391】加地テック
LNGなどプラント用特殊ガス圧縮機大手。水素ステーション向け設備も
【6495】宮入バルブ製作所
液化天然ガスや液体水素用の極低温バルブ類に注力
【4088】エア・ウォーター
脱炭素化に向けた欧州での液化水素の需要拡大を見据える
市場がこれだけ拡大していくということはそれだけ投資妙味があるということです。
ご自身のポートフォリオの一部に水素市場の銘柄を入れてみるのもいいかもしれないですね。
株式情報 投資戦略 相場展望 日本株 2023.07.05
この記事を書いた人
日本投資機構株式会社 データアナリスト
日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト(CMTA®)
日本ディープラーニング協会認定ジェネラリスト(G検定)
日本投資機構株式会社 データアナリスト
テクニカルアナリスト(CMTA®)
ジェネラリスト(G検定)
総合鉄鋼メーカーに勤務していた経験を活かした、鉄鋼・自動車市場の分析及び情報収集を得意とし、データの集計・分析に基づいた統計等をもとに銘柄の選定を行う希少なデータアナリスト。AIに関する資格も有しておりデータサイエンティストとしても活動の幅を拡げている。
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