【2024年の日本株】日経平均株価が最高値を超える“3つ”の根拠
株式情報 マーケットニュース 相場展望 国内情勢 2023.12.08
今回の記事では、年末から来春にかけての日経平均株価の動向に焦点を当て、その根拠と期待される展望について解説していきます。
結論から言うと、私は年末高・新春高の可能性が高いと見ています!
それでは、なぜそう予測しているのか、詳しく紐解いていきます。
目次
業績相場の到来
業績相場は、企業業績の好転や拡大により株価が上昇しやすくなる相場を指します。
簡単にいうのであれば、景気が良くなると企業業績が回復し、個別銘柄の業績材料によって上昇する銘柄が増える相場のことです。
業績相場を理解するためには、金融相場、業績相場、逆金融相場、逆業績相場の4つのサイクルがあります。
金利の動向によってこれらのサイクルが変化し、業績相場は景気の動向と連動します。
外部環境を整理すると、イスラエル情勢やロシア・ウクライナ情勢、アメリカ政府機関の閉鎖リスクなどが懸念材料となっていますが、11月に入り外国人投資家の日本株買いが確認され、マネーストックも過去最高水準を保持しています。
これにより、業績相場の到来が期待視されています。
ハイテクセクターの底打ち
私がハイテクセクターに注目する理由は、半導体株の動向が株式全体に大きな影響を与えるためです。
今期の村田製作所の決算に注目してみると、7-9月期は市場予想を大幅に上振れて通期予想を上方修正しており、北米と中国メーカーのスマホ生産の回復と、在庫も適正水準に引き下げています。
ハイテク主力株の一角が、在庫を適正水準に引き下げるということは、半導体セクター全体に先行きを暗示しており、決算説明会では「在庫調整を終えた」と発表しています。
また電子部品・デバイス工業の在庫率指数は改善傾向にあり、半導体価格もかなり上昇中。
SOX指数(半導体指数)も3年サイクルの底打ちサインが点灯しています。
SOX指数が3年サイクルで底打ちサインが点灯したということは、連動している日経平均株価も底打ち、押し目の水準であることを示していりと言えます。
またウォーレンバフェット氏のパークシャーハサウェイが日本株を買っている可能性が高いと報道されており、円建て社債を発行する準備に入ったと、主幹事証券が明らかにしていることから、再びバフェット効果による株価上昇にも期待が持てるタイミングに来ています。
そう考えると底打ち局面を迎えているハイテクセクターは来春高をけん引する銘柄群である可能性が高いと判断することできます。
2024年はバリューとハイテクの年
今の日本は長期的なデフレから脱却し、インフレに転換する初動にいると見ています。
インフレが進む状況では、株式市場への資産シフトが期待されます。
また新NISAの始まりや、外国人投資家から見ればまだまだ低水準の日本の金利も株式投資の魅力を高めています。
とくに、銀行株や半導体株には注目が集まっており、2024年はこれらの銘柄群が株式市場をけん引すると考えています。
アップルやインテルといった世界の半導体株は在庫調整を今年で終え、来春からの上昇に期待が持てるとしたら、動き出す前のハイテク株は
今の価格帯でも押し目であると考えることが出来ます。
業界全体で来年半ばには一大相場を築く可能性が高いとして、2024年の株式市場はバリューとハイテク株が席巻する可能性が高いと私は考えています。
ここまでを纏めると、①業績相場の到来のサインが点灯しており、企業業績が回復するタイミングで株価も上昇しやすい下地が出来ていること。
そして②、ハイテク株は3年サイクルで見ても底打ち形成の局面であることから、連動性の高い日経平均株価も上昇しやすく、バフェット効果による日本株ブームの再来となれば、年末から噴き上がる展開にも期待が持てること。
最後に③、日本は長らく続いたデフレから脱却し、インフレに転換していくことから、インフレ=株高の恩恵を受けやすいことや政策金利の修正で銀行株を中心としたバリュー株、在庫調整を終えた半導体株の2大巨塔が株式市場をけん引していくのではないかと私は睨んでいます。
株式情報 マーケットニュース 相場展望 国内情勢 2023.12.08
この記事を書いた人
日本投資機構株式会社 アナリスト
日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト(CMTA®)日本投資機構株式会社 アナリスト
テクニカルアナリスト(CMTA®)
著名な元機関投資家や経験豊富なアナリスト・ファンドマネージャーより培った知識と経験を基に、数多くの市場動向の予測や個別銘柄の動向をピンポイントで分析。銘柄の推奨実績において社内の月間最高勝率記録を持つテクニカルアナリスト。
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