【2024年に到来?】ハイテク株が主役の『スーパーハイテク相場』解説

株式情報 投資戦略 相場展望 日本株 2023.12.28

江口 裕臣 江口 裕臣

今回の記事では、株式市場における新たな展望として、スーパーハイテク相場が2024年に到来する可能性について詳しく解説いたします。

 

米アップルの株価とサイクル

 

世界を代表する企業である米アップルと言えば、iPhoneですが、年間販売台数は3年サイクルでピークを迎えています。

そして、次のピークは2024年になると見ており、株式は先行して期待を織り込むのが特性ではあるので、株価も連動して上昇してきました。

 

そして、日経平均株価にも3年サイクルがあると言われており、電子部品やデバイス鉱業の在庫サイクルとも一致していることから、日本株全体の在庫サイクルも落ち着きを取り戻しつつあると考えることが出来ます。

 

半導体市況の好転

 

半導体市況を指し示す指数であるSOX指数は史上最高値を更新し、半導体メモリーのスポット価格も上昇傾向にあります。

またスマートフォンに使われる積層コンデンサーの輸出数量も3年サイクルで回復傾向にあり、パソコンの買い替えサイクルともリンクしていることから、2024年はハイテク株全般が活況になりやすい年になると見ています。

 

価格転嫁にサイクル的に見ても需要が拡大しやすい地合いであることから、企業業績は上振れやすくなるため、業容拡大への期待が高まります。

加えて、海外の大手ハイテク企業は先端パッケージ分野で日本が誇る要素技術を取り込みたいことから、更なる需要拡大に期待が集まっています。

 

日本株の今後は?

 

12月も後半になると海外投資家が休暇に入り、相場全体が閑散とするというアノマリーがあります。

しかし、2024年の日本株は衆議院の解散の可能性や新NISAのスタート、定額減税・給付金と株が上昇するような材料が豊富にあることから、日経平均株価がバブル期の高値である38,915円を超える期待は高まっています。

 

12月の日経平均株価はアメリカの景況感に合わせて大きく乱高下するような地合いではありましたが、今後アメリカの景気は回復していくと見ています。

もちろん、アメリカ景気に関しては不安要素がゼロとは断言できません。

 

物価上昇が安定している理由が、需要減退なのか供給増加なのかを見極めるには少し時間を要すると見ています。

ただ、ISM製造業指数はドルインデックスに沿って値動きすることから、2023年のドル安を受けて、2024年は製造業が復活する周期に入ると予想しています。

 

そうなれば、主力のハイテク株が上昇をけん引するタイミングに入ることから、日経平均株価は40,000円台到達も射程圏に入ると見ています。

 

まとめ

 

他にも日銀の金利政策が修正されていくとはいえ、日本はまだまだ低金利であることや東証が進める企業のガバナンス強化と改善が海外投資家が日本株に投資をしやすい状況を作り出しています。

 

長きに渡るデフレから脱却し、インフレ転換初動にいる日本株は企業業績が拡大しやすいインフレの恩恵を受けやすいと言えるでしょう。

これらの材料が折り重なるタイミングは我々が生きている間に一度あるかどうかだと私は思っています。

 

2023年の序盤戦はハイテク株が大きく上昇をけん引しましたが、年末にかけてはバリュー株主導の相場展開となりましたが、2024年は再びハイテク株が騰勢を取り戻すことに加え、これらの材料を援護射撃として、更なる上昇を遂げるスーパーハイテク相場の到来に期待しています。

 

今回はここまでとなりますが、詳しい内容はYouTubeでもお話していますので、見て頂ければ幸いです。

 

2023年は乱高下の激しい相場展開となりましたが、2024年はスタートダッシュが出来るように祈ります。

それでは、よいお年を!

株式情報 投資戦略 相場展望 日本株 2023.12.28

江口 裕臣 江口 裕臣

江口 裕臣

この記事を書いた人

江口 裕臣

日本投資機構株式会社 アナリスト
日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト(CMTA®)
日本投資機構株式会社 アナリスト
テクニカルアナリスト(CMTA®)

著名な元機関投資家や経験豊富なアナリスト・ファンドマネージャーより培った知識と経験を基に、数多くの市場動向の予測や個別銘柄の動向をピンポイントで分析。銘柄の推奨実績において社内の月間最高勝率記録を持つテクニカルアナリスト。

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