【アナリストが教える最強の投資方法】~レンジ相場上抜け編~

株式情報 投資戦略 2024.07.16

江口 裕臣 江口 裕臣

今回は、私が実際に活用している投資方法について解説いたします。

株式投資で大きな利益を得るために必要なことは何でしょうか?

 

業績をしっかりと見極めること、チャートを読み切ること、どちらも重要です。

しかし、もっとシンプルに考えると、「利益を大きく、損失を小さくすること」が最も重要です。

 

この基本を実践するのがどれだけ難しいかはご理解いただけると思います。

今回は、複雑な要素を省略し、抑えるべきポイントを解説します。

 

レンジ相場とトレンド相場の違い

 

まず、レンジ相場とトレンド相場の違いを説明します。

レンジ相場とは、価格が一定の範囲内で動く相場を指し、ボックス相場とも呼ばれます。

 

レンジ相場の場合は、高値圏では売り、安値圏では買いが有効です。

一方で、トレンド相場は価格が一方向に継続して動く相場で、上昇トレンドと下降トレンドに分かれます。

 

トレンド相場では順張りが有効ですが、トレンドが崩れると大きな損失が発生するリスクがあります。

レンジ相場では逆張りが効果的で、移動平均線などの簡易的な分析手法が有効です。

 

レンジ相場上抜け

 

次に、レンジ相場上抜けについて説明します。

日経平均株価は2024年に入り、バブル期の高値を更新し、41,087円75銭まで上昇しました。

 

しかし、アメリカ経済の不安定さから日本株市場にも売りが波及し、日経平均株価は調整局面に入りました。

現在は売りが一巡し、持ち直していますが、25日線や75日線での攻防が続いています。

 

今のチャートを見ると、株価が移動平均線と交錯し、狭いレンジ内で売買が交錯しています。

こういった調整局面では、大きなチャンスが潜んでいます。

 

例えば、日経平均株価の日足チャートを見ると、半年間一度も高値34,000円を上抜けることができませんでした。

しかし、2024年1月にはこの上限を突破し、高値41,087円75銭まで上昇しました。

 

レンジ相場は価格が一定の範囲内で動き、買いと売りが拮抗している状態を示します。

つまり、買いと売りが拮抗している状況ということですので、このつばぜり合いがどちらに傾くかが重要です。

 

ここがレンジ相場上抜けの根幹の部分で、せめぎあいが長引けば程、拮抗が崩れた際のインパクトは強く、強い上昇が訪れやすくなります。

こういった考え方があるのとないのとでは、株式投資に置ける差は大きく開きます。

 

こんな高値では買えないと思うか、売り圧力が介在しない、上昇無重力状態とみるかによって投資家のマインドも変わっていきます。

どこまで上がるかわからないからこそ、買いが買いを呼び込むというメカニズムです。

 

まとめ

 

今の日経平均株価のチャートを見ると、狭いレンジ間で売買が交錯していて、調整局面も3カ月近く経過しています。

 

5月20日に高値39,437円16銭。

6月11日に高値39,336円66銭。

 

4月19日に安値36,733円6銭。

5月30日に安値37,617円。

 

高値水準は切り下がり又は横ばい、安値水準は切り上がり。

これは買いたい人と売りたい人の戦いが拮抗していることを示しているわけですが、安値水準が切り上がっていることから、安くなった価格帯は拾いたいと思っている人が多いと考えることが出来ますよね。

 

こういったせめぎあいが佳境を迎えるタイミングで株価がレンジを上抜ける可能性が生まれるわけです。

もし近い将来、日経平均株価がレンジ上限を上抜けたら・・・

絶好のチャンスが到来しているかも知れませんね。

 

もちろん、今回は分かりやすく日経平均株価を題材としましたが、これは個別株にも有効的です。

業績やチャート、様々な分析手法を用いても負ける時は負けるのが株です。

 

しかし、勝てるポイント、勝ちパターンを分かっている投資家は勝つときに大きく勝てるわけです。

これが私が思う簡単且つ再現可能な実用的な投資ノウハウだと思います。

 

誰もが知ってるようで知らない相場心理を読むことが株式投資には重要なことです。

株式情報 投資戦略 2024.07.16

江口 裕臣 江口 裕臣

江口 裕臣

この記事を書いた人

江口 裕臣

日本投資機構株式会社 アナリスト
日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト(CMTA®)
日本投資機構株式会社 アナリスト
テクニカルアナリスト(CMTA®)

著名な元機関投資家や経験豊富なアナリスト・ファンドマネージャーより培った知識と経験を基に、数多くの市場動向の予測や個別銘柄の動向をピンポイントで分析。銘柄の推奨実績において社内の月間最高勝率記録を持つテクニカルアナリスト。

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