日立製作所<6501>年初来高値更新まで順調に上昇するも、その後は上下しながら横ばいに推移中…決算発表で株価どうなる?

株式情報 投資戦略 相場展望 日本株 2023.02.02

高橋 佑輔 高橋 佑輔

2/1に第3四半期決算発表を迎えた日立製作所<6501>。同社は、2020年以降のコロナ禍の中でも堅調に株価を伸ばし続けて、6,000円台まで上昇しています。

 

しかし、6,000円台到達後の直近1年は上下動を繰り返しながら横ばいに推移し、なかなか上昇しきれない状態が続いています。

 

そのような中、 決算発表を迎えるた同社ですが、決算発表前後でどれくらいの範囲で株価が推移することが予測されるのでしょうか?

 

日立製作所<6501>の第3四半期決算前後の株価動向は?

では、同社の株決算を挟んだ1ヶ月間(1月下旬~2月下旬)で、同社の株価は、例年どのような傾向が見られるのでしょうか?そのデータ分析の結果がこちらです。

 

シナジスタ:日立製作所<6501>の第3四半期決算前後の株価動向
※上記グラフは「シナジスタ」の独自システムによるデータ分析による結果です

2000年から2022年の株価の推移を見ると、上昇傾向が8回、下落傾向が15回見られます。この数字を見る限り、明確な下落傾向があると読み取れるでしょう。

 

変動幅を見ると、10%以上の変動は、上下合わせて9回あります。その中には、上下の両方で約20%の変動が見られます。上昇時が4回、下落時が5回の内訳なので、上下に変動しやすいのが特長でしょう。

 

それに対して、5%以内の変動は、上下合わせて10回見られます。そのうち7回は下落時です。下落傾向の15回のうち、半数近くは小幅にとどまると考えられるでしょう。

 

これらを考慮すると、同社の株価は、この時期に全体的に下落傾向があるうえ、小幅にとどまる可能性もありますが、大幅下落があることを想定しておくと良いでしょう。

 

中程度の下落が少ないので、もし5%を超える下落があった場合は、そのまま10%以上の大きな下落になると考えておくと良いでしょう。

 

では、同社の株価は、決算発表前後でどれくらいの範囲で株価が推移することが予測されるのでしょうか?

 

日立製作所<6501>の目標株価は?

 

データ分析によると、ここから株価が以下のような範囲で推移することが予測されます。

 

【目標株価】
上値目安:7,206円
下値目安:6,095円

※1/20終値6,643円を基準に計算

 

これまでの株価を分析した結果を見る限り、上昇幅は約8.4%、下落幅は約8.2%と考えられます。よって、上値は「7,205円」、下値は「6,095円」が目標株価と考えられるでしょう。

 

上値の目安に到達した場合は、昨年11/22につけた年初来高値7,463円には届きませんが、引き続き高値更新を狙える展開が続くことが期待できるでしょう。

 

ただし、この1年は短期的な上下を繰り返しています。それを考慮すると、高値更新を期待しつつも、また下落することも十分に考えられます。

 

よって、上昇のシナリオは、あくまでも期待できることであり、下落方向へ株価が動くことも想定しながらの話になるでしょう。

 

反対に、下値の目安に到達した場合は、節目となる6,000円を何とか維持するところまで下落します。また、5日・75日・200日移動平均線を下抜けします。

 

そうなると、そのまま低迷する可能性が考えられますが、上記の通り、この1年は短期的な上下を繰り返しています。

 

各移動平均線を下抜けしても、そのまま低迷することなく再上昇し、再び各移動平均線の上抜けすることを繰り返しています。

 

今回も必ずしも、そのサイクルに該当するとは限りませんが、そのサイクルに該当する場合は、短期的な下落の底値付近にくるとも考えられます。

 

あくまでも慎重な姿勢を崩してはいけませんが、下落方向に株価が動いた場合は、このサイクルに乗るかが一つのポイントになるでしょう。

 

このように同社は、この時期に下落しやすい傾向をふまえると、目標株価の下値目安に向かって動き出すことが想定されます。

 

しかし、この1年げ上下を繰り返していることをふまえると、ここからの下落が底値付近になり、再上昇する可能性も十分に考えられます。

 

直近は、その見極めがなかなか難しいタイミングに来ています。いずれにしても、全体としては下落傾向がありますので、上昇した場合も下落リスクを想定しながら、次の展開を見ていくと良いでしょう。

 

また、もし上昇と下落の判断が難しい場合は、ムリに売買することなく、様子見するのも選択肢の一つでしょう。

 

ぜひ、このような情報をもとに、あなたの投資スタンスを決めてみてはいかがでしょうか。

※本記事は2023/1/27時点の株式市場の状況をもとに執筆しました。年初来高値などの更新日や移動平均などの記載については、誤差が生じる場合がございます。予めご了承くださいませ。

株式情報 投資戦略 相場展望 日本株 2023.02.02

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高橋 佑輔

この記事を書いた人

高橋 佑輔

株式会社SAC Technologies ストラテジストでありトレード歴12年以上の現役ベテラントレーダー。2008年より開始し、過去12年間で11年利益を上げる。相場の値動きの「法則」を発見し、その法則を戦略化したシステムトレードで自己資金を運用中。単年で負ける年もあったものの12年間以上、安定的な成績を上げ、堅実に利益を積み上げる。

 

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