乾汽船<9308>3月末権利確定日予定…横ばい状態から直近は急落中…権利確定で株価どうなる?
株式情報 投資戦略 相場展望 日本株 2023.03.27
3月末日に配当権利確定日を予定している乾汽船<9308>。人気の配当銘柄は、確定日が近づくと権利獲得に向けた買いなどが集まり、株価が変動しやすい傾向があります。
同社株価は昨年の2月に急上昇し3,600円を越えましたが、一時的な上昇にとどまり1,500円台まで下落しました。その後は、一時的に上昇はあるものの横ばいに推移し、直近は急落しています。
そのよう中、同社は今月末に権利確定日を迎えますが、これから株価はどのように推移する可能性があるのでしょうか?
目次
乾汽船<9308>の権利確定前後の株価動向は?
では、権利日前後10日間(3月下旬~4月初旬)で、同社の株価は、例年どのような傾向が見られるのでしょうか?そのデータ分析の結果がこちらです。
※上記グラフは「シナジスタ」の独自システムによるデータ分析による結果です
2000年から2022年の株価の推移を見ると、上昇傾向が12回、下落傾向が9回、変わらずが2回見られます。 この数字を見る限り、わずかに上昇傾向があると読み取れますが、ほぼ均衡と考えても良いでしょう。
変動幅を見ると、10%以上の変動は、上下合わせて4回見られます。対して、5%以内の変動は、変わらずも含めると12回見れられます。
また、上昇時と下落時を比較すると、下落時のほうが小幅と大幅の変動が極端に起きている印象を受けますが、回数を数えると、上昇時と同様に、小幅、中程度、大幅がまんべんなく起きていることが分かります。
これらを考慮すると、同社の株価は、この時期に全体として、ほぼ均衡する可能性が高く、変動幅も小幅、中程度、大幅がまんべんなく起きているので、そのときになってみないと分からない難しさがあるでしょう。
では、同社の株価は、権利確定前後の期間でどれくらいの範囲で株価が推移する可能性があるのでしょうか?
乾汽船<9308>の権利確定後の株価は?
データ分析によると、ここから株価が以下のような範囲で推移することが予測されます。
【予想変動幅(率)】-5.27%~7.12%
これまでの株価を分析した結果を見る限り、上昇幅は6.6%、下落幅は4.82%と考えられます。現在の株価(3/15終値2,123円)で計算すると「2,021円~2,263円」の範囲で変動すると考えられるでしょう。
上昇の変動幅目安に到達した場合は、直近の高値2/28の2,244円を上抜けし、再度25日・75日移動平均線を上抜けします。
そうなると、そのまま勢いよく上昇することを期待したいところですが、直近の急落などの状況をふまえると、緩やかな上昇にとどまるでしょう。
過去の傾向を見る限り、大幅上昇も考えられますが、あくまでも直近の動向をふまえて厳し目に見ておくのがよいでしょう。
反対に、下落の変動幅目安に到達した場合は、直近75日移動平均線を下抜けしましたが、再度75日移動平均線を上抜けします。
すでに、直近の株価が変動幅よりも下落していることを考慮すると、そのまま横ばいに推移すると考えられるでしょう。
ただし、直近の急落も考慮すると、過去の最大幅まで下落することも想定したほうが良いかもしれません。
もし、過去最大幅まで下落すると、200日移動平均線を割り込みます。そうなると、しばらくは軟調に推移することが予測されるでしょう。
このように同社は、上昇時も下落時も過去の傾向の最大幅まで変動することが十分に考えられます。
しかし、もし上昇しても、そのまま上昇の勢いが続く可能性は低く、反対に下落すると、低迷する可能性があります。全体として上値が重たく、難しい展開が続くかもしれません。
そういった意味では、積極的に売買を狙うのではなく、次の展開が決まるまで様子見するのも選択肢の一つでしょう。
ぜひ、このような情報をもとに、あなたの投資スタンスを決めてみてはいかがでしょうか。
※本記事は2023/3/20時点の株式市場の状況をもとに執筆しました。年初来高値などの更新日や移動平均などの記載については、誤差が生じる場合がございます。予めご了承くださいませ。
株式情報 投資戦略 相場展望 日本株 2023.03.27
この記事を書いた人
株式会社SAC Technologies ストラテジストでありトレード歴12年以上の現役ベテラントレーダー。2008年より開始し、過去12年間で11年利益を上げる。相場の値動きの「法則」を発見し、その法則を戦略化したシステムトレードで自己資金を運用中。単年で負ける年もあったものの12年間以上、安定的な成績を上げ、堅実に利益を積み上げる。
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