ビックカメラ<3048>経常利益57%増から続落で今後の株価どうなる?

株式情報 投資戦略 相場展望 日本株 2025.01.17

高橋 佑輔 高橋 佑輔

1/14に第1四半期決算発表を迎えたビックカメラ<3048>。昨年夏から短期的な上下を繰り返し値動きが大きな印象がありましたが、上下動するたびに徐々に値を上げ続けてきました。

 

しかし、直近は25日移動平均線を下抜けする場面が増え、75日移動平均線との間の推移に変化しました。さらに、決算発表後は経常利益57%増にも関わらず続落し、一気に200日移動平均線に近づいています。

 

このように同社は、決算発表で好材料が出たものの続落し、200日移動平均線を抵抗線として反発するかの分岐点にきています。今後の株価は具体的にどのような範囲で推移することが予測されるのでしょうか。

 

 

ビックカメラ<3048>の第1四半期決算前後の株価動向は?

まず同社の株価が、決算を挟んだ1ヶ月間(1月初旬~1月下旬)で、例年どのような傾向が見られるのか分析してみます。そのデータ分析の結果はこちらです。

 


※上記グラフは「シナジスタ」の独自システムによるデータ分析による結果です

 

2007年から2023年の株価の推移を見ると、上昇傾向が7回、下落傾向が11回見られます。この数字を見る限り下落傾向があると読み取れます。

 

変動幅を見ると、10%以上の変動は上下合わせて2回見られます。そのうち1回は2009年に発生した約40%の下落です。

 

対して、5%以内の変動は上下を合わせて14回あります。その他は10%には届かないものの、おおよそで見ると約10%とも読み取れる推移です。

 

この点を考慮すると、同社の株価は2009年の下落を除けば、5%以内の小幅変動もしくは10%付近の変動とというように、比較的極端な値動きをする可能性が高いでしょう。

 

この半年間の推移を見ても、長期で見れば大幅変動していますが、短期で見れば小幅変動していますので、その傾向がそのまま見られると考えられます。

 

よって同社の株価は、この時期に全体として下落傾向が見られますが、小幅変動と10%程度の変動のどちらかになる確率が高いので予測が難しい銘柄の一つに挙げられるでしょう。

 

ただし、5%前後を目安に、もしそれよりも小さな変動から動かなければ、小幅下落または小幅上昇になるでしょうお。反対に、5%を超えていくと、上下に関係なく10%付近を目指して方向感が出ると考えられます。

 

予測は難しいですが、極端な値動きをする分、目安を設けることでその場での対応はしやすいとも考えられます。

 

では、同社の株価は、1月下旬にどれくらいの範囲で推移することが予測されるのでしょうか?

 

ビックカメラ<3048>1月下旬の目標株価は?

 

データ分析によると、1月下旬に以下のような範囲で株価が推移することが予測されます。

 

【目標株価】
上値目安:1756.5円
下値目安:1,580円

※1/6終値1685.5円を基準に計算

 

これまでの株価を分析した結果を見る限り、上昇幅は約4.2%、下落幅は約6.2%と考えられます。よって、上値は「1756.5円」、下値は「1,580円」が目標株価と考えられるでしょう。

 

上値の目安に到達した場合は、昨年10/18高値1,815円には届きませんが、25日移動平均線を上抜けします。こうなると、1/6につけた1739.5円より高値になるので、1,800円付近まで上昇する可能性が出てきます。

 

ただし、これまでの傾向を見る限り、全体として値動きが大きいので、1,800円付近まで到達しても水準を維持することができず、反落していくでしょう。

 

反対に、下値の目安に到達した場合は、200日移動平均線を下抜けします。昨年末からは75日移動平均線が抵抗線となり反発してきました。

 

それ以前も75日移動平均線を下抜けしても200日移動平均線を下抜けすることはなく、同線を抵抗線に反発し、再上昇していきました。

 

決算発表後の続落で200日移動平均線に近づいていることを考慮すると、下抜けも想定される水準にきました。もし、下抜けした場合は、株価水準が一段下がることを想定しておくと良いでしょう。

 

ビックカメラ<3048>の株価は今後どうなる?

 

同社の株価は、年初の株価から上下5%程度の範囲で動くと考えられます。ただし、これは平均値であり、実際には小幅に動くか、大幅に動くかのどちらかになる可能性が高いでしょう。

 

その傾向と直近の続落を考慮すると、200日移動平均線が抵抗線として機能するかがポイントになるでしょう。もし、抵抗線として機能すれば、再び通常通りの全体として値動きが大きいが、株価水準は維持されるでしょう。

 

ただし、万が一抵抗線として機能せず下抜けした場合は、株価水準が一段下がるでしょう。変動予測幅の平均値約6.2%ですでに下抜けしていますので、実際に下抜けする場合は更に下の水準になると予測されます。そのときは1515円前後までの下落を想定しておくと良いでしょう。

 

一方で楽観的に見れば、同社は株主優待が人気でもあります。場合によっては、この下落によって優待狙いの買いが入り持ち直すこともあるかもしれません。

 

いずれにしても、この決算発表後の続落は、抵抗線として機能する移動平均線がどうなるかの分岐点を示していると考えられます。

 

そのような難しい状況ですので、決して楽観的に見ることなく慎重に、今後の動向を見ていくと良いでしょう。

 

ぜひ、このような情報をもとに、あなたの投資スタンスを決めてみてはいかがでしょうか。

※本記事は2025/1/16時点の株式市場の状況をもとに執筆しました。年初来高値などの更新日や移動平均などの記載については、誤差が生じる場合がございます。予めご了承くださいませ。

株式情報 投資戦略 相場展望 日本株 2025.01.17

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高橋 佑輔

この記事を書いた人

高橋 佑輔

株式会社SAC Technologies ストラテジストでありトレード歴12年以上の現役ベテラントレーダー。2008年より開始し、過去12年間で11年利益を上げる。相場の値動きの「法則」を発見し、その法則を戦略化したシステムトレードで自己資金を運用中。単年で負ける年もあったものの12年間以上、安定的な成績を上げ、堅実に利益を積み上げる。

 

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