≪かえるさんの超現実的な妄想≫証券会社手数料無料化ビジネスモデル
株式情報 投資戦略 特集 2023.09.04

8月30日にSNS界隈を騒がせるニュースが舞い込んできました。
9月以降 SBI証券と楽天証券、日本株の売買手数料ゼロに -日本経済新聞
かえるさんも大好物なニュースです (笑)
X(旧Twwiter)上では、結構反応された方が多くて様々な話が流れていますが、実際どうなるんか?わかりませんので、ここからは完全に僕の妄想です。
僕は以前、アメリカの市場構造の記事を投稿しました。その記事はブレインストーミングには良いと思います。
実は!僕が証券時代、機関投資家向け手数料ゼロでも儲かる証券会社体質というものを真剣に考えた時期があるんです。
当時は、正直アルゴ中心に取引の電子化が進み、株式委託手数料は低下の一途、それでもリサーチ部門を抱え、セールスを抱え、トレーダーを抱えということになると証券会社マーケッツ部門の収益は非常に厳しくいろいろな策を考えたうちの一つです。
その時は単純にプライムサービスデスクを上手く使って収益性を上げる方法をシミュレーションしました。
また当時はダークプール隆盛の時期でもあったのでダークプールにマーケットメイカーを独占的に入れることによってある特定の顧客の薄利多売収益を伸ばすこともしました。
しかし顧客フローをマーケットメイカー(HFT)に見せることはあまりありませんでした。
X(旧Twwiter)上の議論で、SBI証券や楽天証券が個人投資家のフローをマーケットメイカー(HFT)に見せるというような記述がありました。
米国で既に禁止されている『フラッシュトレード』をイメージしているのでしょうか?
『フラッシュトレード』とは簡単に言うと、証券会社が市場に発注する前に自身のプライベートプールで特定の顧客に先にフローを見せる機能、禁止されるまではSECにも認められた取引でした。
これが出来れば特定の顧客に先にフローを見せることは可能ですが、まず日本にはプライベートプールが存在しないです。
ダークプールは各証券会社が持っていますが、ダークなので外に板情報は出せません。(それをすると取引所になってしまいます)
ですから米国で既に禁止されている取引を日本で可能なわけはありません。
※現状見せようがないと言ったほうが良いかもです。ただプロ間ではIOIというシステムがあるのでフロー情報のやり取りはしています。それはフロントランニングさせるためというよりはコスト低減の為、ベンチマークでのマッチング機会を探している投資家がいるからです、まぁ性善説に立った考えではあると思います。
マーケットメイカー(HFT)は個人のフローを収益化したいと考えています。
なぜなら…..?
株式情報 投資戦略 特集 2023.09.04

この記事を書いた人
元クレディ・スイス証券株式本部長マネジングディレクター。
日系証券個人営業から証券人生をスタート。その後ロンドンと東京を拠点に20年以上に渡って外資系証券会社の主にトレーディングデスク及び各マネジメント職を歴任。2019年退職。得意分野はフローの裏側分析及び市場構造分析。現在はXやnoteなどで個人投資家向け株式投資の知識提供中心に悠々自適生活を送る。趣味は食とクルマ。
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