日立製作所<6501>高値更新から調整入るも依然として高値圏を推移中…決算発表で株価どうなる?

株式情報 投資戦略 相場展望 日本株 2023.07.31

高橋 佑輔 高橋 佑輔

7/28に第1四半期決算発表を迎えた日立製作所<6501>。3月以降高値を更新しては再度上昇し、7/3には年初来高値9,065円をつけました。

 

現在は調整し、やや下落していますがが、依然として8,700円前後に位置し、高値圏を維持しています。

 

そのような中、 決算発表を迎えた同社ですが、ここからどれくらいの範囲で株価が推移することが予測されるのでしょうか?

 

日立製作所<6501>の第1四半期決算前後の株価動向は?

同社の株価は、決算を挟んだ1ヶ月間(7月中旬~8月上旬)で、例年どのような傾向が見られるのでしょうか?そのデータ分析の結果がこちらです。

 

日立製作所<6501>の第1四半期決算前後の株価動向|シナジスタ
※上記グラフは「シナジスタ」の独自システムによるデータ分析による結果です

 

2000年から2022年の株価の推移を見ると、上昇傾向が9回、下落傾向14回見られます。この数字を見る限り、やや下落傾向があると読み取れるでしょう。

 

変動幅を見ると、10%以上の変動は上下合わせて5回あります。中には、15%以上の上昇や、15%近い下落があります。また、5回のうち4回は下落時に発生しています。

 

対して、5%以内の変動は上下合わせて12回見られます。なお、下落時は4回が5~10%の変動です。14回の下落のうち8回は5%を超える下落だと読み取れます。

 

約半数が小幅変動にとどまっているものの、下落時は5%を超える場合、それ以上の下落を想定するのが良いでしょう。

 

これらを考慮すると同社の株価は、この時期に全体として、やや下落傾向があるうえ、小幅変動にとどまる可能性も高いのですが、下落時に限っては5%を超える下落を想定しておくのが良いでしょう。

 

では、同社の株価は、決算発表前後でどれくらいの範囲で株価が推移することが予測されるのでしょうか?

 

日立製作所<6501>の目標株価は?

 

データ分析によると、ここから株価が以下のような範囲で推移することが予測されます。

 

【目標株価】
上値目安:9,397円
下値目安:8,305円

※7/14終値8,840円を基準に計算

 

これまでの株価を分析した結果を見る限り、上昇幅は約6.3%、下落幅は約6.0%と考えられます。よって、上値は「9,397円」、下値は「8,305円」が目標株価と考えられるでしょう。

 

上値の目安に到達した場合は、7/3につけた年初来高値を更新します。更新後の調整があることは想定されますが、そのまま高値圏を推移していくでしょう。

 

25日移動平均線から大きくマイナス乖離するようなことがあるとリスクが高まりますが、仮に下落しても、このマイナス乖離が小さければ、引き続き堅調に推移していくでしょう。

 

反対に、下値の目安に到達した場合は、株価の下位にある75日移動平均線を下抜けします。

 

そうなると、新たな展開がありそうですが、これまでも75日移動平均線の下抜け後は再上昇してきたので、悲観的な下落にはならないと考えられます。

 

しかし、もしそこからの反発が、下落前水準に届かないなど、そういった展開があると、これまでの上昇の展開が変わり、新たな展開になると考えられます。

 

ここを押し目買いのチャンスと見たいところですが、こういったリスクもありますので、もし押し目買いを狙う場合は慎重にタイミングを見極めるのが良いでしょう。

 

このように同社は、これまで堅調に上昇し直近も高値圏を推移していますが、次の展開がなかなか読みにくいところにきています。

 

例年の傾向を見る限り、もし上昇するなら小幅に上昇する確率が高いので、高値圏を横ばいに近い状態で推移するでしょう。

 

反対に、もし下落したら、下落時は5%を超えると一気に加速することが予測されます。

 

そういったことを踏まえると、あまり楽観的に動向を見ることなく、厳し目に動向を見ていくのが良いでしょう。

 

また、やや難しい展開ですので、ムリに売買せず様子見して、次の展開の方向感が出るまで待つのも選択肢の一つでしょう。

 

ぜひ、このような情報をもとに、あなたの投資スタンスを決めてみてはいかがでしょうか。

※本記事は2023/7/27時点の株式市場の状況をもとに執筆しました。年初来高値などの更新日や移動平均などの記載については、誤差が生じる場合がございます。予めご了承くださいませ。

株式情報 投資戦略 相場展望 日本株 2023.07.31

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この記事を書いた人

高橋 佑輔

トレード歴12年以上の現役トレーダー。トレーダーとして2008年より開始し、過去12年間で11年利益を上げる。相場の値動きの「法則」を発見し、その法則を戦略化したシステムトレードで自己資金を運用中。単年で負ける年もあったものの12年間以上、安定的な成績を上げ、堅実に利益を積み上げる。

 

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