JT<2914>再び高値更新を射程圏も、本格的な上昇トレンド目前に推移中…決算発表で株価どうなる?

株式情報 投資戦略 相場展望 日本株 2023.05.10

高橋 佑輔 高橋 佑輔

5/2に第1四半期決算発表を迎えたJT<2914>。2016年以降長期下落トレンドにあった同社株価ですが、2021年の横這いでの推移期間を経てやや上向きつつあります。

 

直近は年初来高値を更新するも、まだ25日・75日移動平均線が完全な右肩上がりにならず、やや上向きの状態とも言える状況です。

 

再度高値更新を射程圏とし、その期待は高まりますが、まだ判断が難しい状況でもあります。

 

そのような中、 決算発表を迎えた同社ですが、ここからどれくらいの範囲で株価が推移することが予測されるのでしょうか?

 

JT<2914>の第1四半期決算前後の株価動向は?

同社の決算を挟んだ1ヶ月間(4月下旬~5月下旬)で、同社の株価は、例年どのような傾向が見られるのでしょうか?そのデータ分析の結果がこちらです。

シナジスタ:JT<2914>の第1四半期決算前後の株価動向
※上記グラフは「シナジスタ」の独自システムによるデータ分析による結果です

 

2000年から2022年の株価の推移を見ると、上昇傾向が15回、下落傾向8回見られます。この数字を見る限り、上昇傾向があると読み取れるでしょう。

 

変動幅を見ると、10%以上の変動は上昇時のみ5回あります。ほぼ10%の変動も含めると、上昇時と下落時に各1回追加され、合計7回見られます。

 

それに対して、5%以内の変動は上下合わせて13回あります。ほぼ5%の変動も含めると、14回見られます。

 

これらを考慮すると同社の株価は、この時期に全体として上昇傾向があるものの、小幅な変動にとどまる可能性が高いでしょう。

 

なお、注目すべきは上昇時と下落時の傾向の違いです。上昇時は5~10%の変動はほとんどなく、5%以内か、10%付近の変動になっています。

 

下落時は、2012年のみ10%付近の変動が見られましたが、それ以外は小幅変動にとどまっています。

 

よって、これらを考慮すると、上昇時は、小幅上昇か10%付近の上昇と、やや極端な変動が見られ、下落時は、小幅変動にとどまる可能性が高いと読み取れます。

 

この違いを抑えながら、今後の展開を見ていくのが良いでしょう。

 

では、同社の株価は、決算発表前後でどれくらいの範囲で株価が推移することが予測されるのでしょうか?

 

JT<2914>の目標株価は?

 

データ分析によると、ここから株価が以下のような範囲で推移することが予測されます。

 

【目標株価】
上値目安:3,084円
下値目安:2786.5円

※4/19終値2,889円を基準に計算

 

これまでの株価を分析した結果を見る限り、上昇幅は約6.7%、下落幅は約3.5%と考えられます。よって、上値は「3,084円」、下値は「2786.5円」が目標株価と考えられるでしょう。

 

上値の目安に到達した場合は、直近につけた年初来高値を再度更新します。こうなると、各移動平均線が今は横ばいに近い状態ですが、右肩上がりの推移に変化するでしょう。

 

もし、各移動平均線の推移が右肩上がりに変化した場合は、ここから明確な上昇トレンドを迎えます。そのときは、上昇時の10%程度の変動など、大きな変動になる確率が高くなります。

 

ダマシの可能性も考慮しなければなりませんが、これまでの傾向をふまえると、そのような動きが想定されますので、ダマシのリスクを考慮しつつ、動向を見ていくと良いでしょう。

 

反対に、下値の目安に到達した場合は、75日移動平均線を下抜けはしないものの、直前まで下落します。

 

ただし、これまでの傾向を見る限り、大きな下落の可能性は低いうえ、200日移動平均線も更に下に位置していますので、大きな下落にはならないでしょう。

 

そして、もしこのような展開になると、直近の上昇はここで止まり、2,700円前後でのもみ合いが続くと予測されます。

 

このように同社は、直近に更新した高値の再度更新も射程圏に入っています。ただし、まだ直近の移動平均線が右肩上がりではないので、ここから上昇するかは分からない状況です。

 

しかしながら、これまでの傾向を見る限り、大きく上昇する可能性も十分に考えられるので、ここから明確な上昇トレンドに入ることも予測されます。

 

反対に、下落のリスクも比較的小さいことから、ここで積極的に動きたい人もいるかもしれません。

 

ですが、まだダマシの可能性もあるタイミングですので、移動平均線が右肩上がりに推移するなど、明確な兆候が見られるまで、もう少し様子見したほうが良いかもしれません。

 

ぜひ、このような情報をもとに、あなたの投資スタンスを決めてみてはいかがでしょうか。

 

※本記事は2023/5/8時点の株式市場の状況をもとに執筆しました。年初来高値などの更新日や移動平均などの記載については、誤差が生じる場合がございます。予めご了承くださいませ。

株式情報 投資戦略 相場展望 日本株 2023.05.10

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この記事を書いた人

高橋 佑輔

トレード歴12年以上の現役トレーダー。トレーダーとして2008年より開始し、過去12年間で11年利益を上げる。相場の値動きの「法則」を発見し、その法則を戦略化したシステムトレードで自己資金を運用中。単年で負ける年もあったものの12年間以上、安定的な成績を上げ、堅実に利益を積み上げる。

 

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