神戸物産<3038>急上昇も高値更新に届かず、長期のボックス圏抜けきれないまま推移中…株価どうなる?

株式情報 投資戦略 相場展望 日本株 2024.03.17

高橋 佑輔 高橋 佑輔

3/14に第1四半期決算発表を迎えた神戸物産<3038>。2023年以降大きなトレンドを迎えることなく3,400円付近から4,200円付近の幅で短期的な上昇下落を続けています。

 

また、直近は急上昇するものの年初来高値の更新には至らず、長期のボックス圏を抜けきれない状況が続き、方向感がつかみにくい状態を継続しています。

 

そのような中、 決算発表を迎えた同社ですが、ここからどれくらいの範囲で株価が推移することが予測されるのでしょうか?

 

 

神戸物産<3038>の第1四半期決算前後の株価動向は?

同社の株価は、決算を挟んだ1ヶ月間(3月上旬~3月下旬)で、例年どのような傾向が見られるのでしょうか?そのデータ分析の結果がこちらです。

 

神戸物産<3038>の第1四半期決算前後の株価動|シナジスタ
※上記グラフは「シナジスタ」の独自システムによるデータ分析による結果です

 

2008年から2023年の株価の推移を見ると、上昇傾向が10回、下落傾向が5回、変わらずが1回見られます。この数字を見る限り上昇傾向があると読み取れるでしょう。

 

変動幅を見ると、10%以上の変動は、ほぼ10%を含めると上昇時のみ3回見られます。下落時は最大でも2008年と2009年の7~8%にとどまっています。

 

対して、5%以内の変動は上下合わせて8回あります。全体の約半数が小幅変動にとどまっていることから、同社の株価は、この時期にあまり大きく変動しない可能性が高いと考えられます。

 

これらを考慮すると同社の株価は、この時期に全体として上昇傾向があるものの、大きな上昇ではなく小幅もしくは10%未満の中程度の変動にとどまる可能性が高いでしょう。

 

また下落する場合も、それほど大きく変動する可能性は低いと考えられます。ただし、やや年数が不足しているので、ここから新しい傾向として10%以上の下落もないとは言い切れないでしょう。

 

しかしながら、確率は低く、基本的には上下とも大きな変動は少ないと考えられます。もし、ここから大きな変動がある場合は、新しい傾向もしくはイレギュラーなパターンと考えておくと良いかもしれません。

 

では、同社の株価は、決算発表前後でどれくらいの範囲で株価が推移することが予測されるのでしょうか?

 

神戸物産<3038>の目標株価は?

 

データ分析によると、ここから株価が以下のような範囲で推移することが予測されます。

 

【目標株価】
上値目安:4,070円
下値目安:3,604円

※3/5終値3,808円を基準に計算

 

これまでの株価を分析した結果を見る限り、上昇幅は約6.8%、下落幅は約5.3%と考えられます。よって、上値は「4,070円」、下値は「3,604円」が目標株価と考えられるでしょう。

 

上値の目安に到達した場合は、直近の急上昇よりもやや下げた水準に到達します。そのまま高値圏を維持することになりますが、12月の年初来高値更新には届かないことから、株価が下向きに変化する可能性もあります。

 

ただし、これまでも短期的な上下を繰り返してきたので、再び上昇する可能性もあります。また、超長期的に見ると少しずつ上下の変動が小さくなってきているので、ここから新たな展開になる可能性もあるでしょう。

 

とはいえ直近の急上昇も含み、長期的に見るとボックス圏を推移しているので、何とも掴みどころない動きをするのが根本的にはあります。

 

仮に下落から再上昇の動きがあっても、あくまでもボックス圏を推移していることを念頭におきながら、動向を見ていくと良いでしょう。

 

反対に、下値の目安に到達した場合は、25日・75日移動平均線から大きくマイナス乖離します。これまでの動きを見ると、超長期的にはボックス圏を推移しているので、再上昇する可能性があるでしょう。

 

ただし、低迷が続くと、そのままボックス圏の水準が下がり、前述の通りこちらではマイナスの意味合いで新しい展開を迎えるかもしれません。

 

そういった意味では、上昇しても下落しても、ここからボックス圏を抜けるのか、それともボックス圏の中で上下するのかが、今後の展開で注目すべきところになるでしょう。

 

このように同社は、直近に急上昇しているものの、長期や超長期的に見ると、ボックス圏を推移し、掴みどころのない動きをしています。

 

12月に年初来高値を更新しているものの、そのまま上昇を続けることなく、再度下落するなど、全体としては方向感をつかみにくい動きをしています。

 

そのような背景もあるうえ、決して上値も軽いわけではないので、できるだけ慎重に見て、上下のどちらに動いても良いように中立的な視点で動向を見ていくと良いでしょう。

 

ぜひ、このような情報をもとに、あなたの投資スタンスを決めてみてはいかがでしょうか。

 

※本記事は2024/3/12時点の株式市場の状況をもとに執筆しました。年初来高値などの更新日や移動平均などの記載については、誤差が生じる場合がございます。予めご了承くださいませ。

株式情報 投資戦略 相場展望 日本株 2024.03.17

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高橋 佑輔

この記事を書いた人

高橋 佑輔

トレード歴12年以上の現役トレーダー。トレーダーとして2008年より開始し、過去12年間で11年利益を上げる。相場の値動きの「法則」を発見し、その法則を戦略化したシステムトレードで自己資金を運用中。単年で負ける年もあったものの12年間以上、安定的な成績を上げ、堅実に利益を積み上げる。

 

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