三菱自動車<7211>下落止まらず再上昇の兆しなく軟調に推移中…決算発表で株価どうなる?
株式情報 投資戦略 相場展望 日本株 2023.10.31
110/30に第2四半期決算発表を迎えた三菱自動車工業<7211>。9月の高値更新から急降下し、直近も下落が止まらず、200日移動平均線を割り込むなど軟調に推移しています。
昨年も同時期に高値更新後に下落しましたが、その際は11月に回復しました。今回も同じような動きを期待したいところですが、各移動平均線の状況を見る限り難しいようにも見受けられます。
そのような中、 決算発表を迎えた同社ですが、ここからどれくらいの範囲で株価が推移することが予測されるのでしょうか?
目次
三菱自動車工業<7211>の第2四半期決算前後の株価動向は?
同社の株価は、決算を挟んだ1ヶ月間(10月下旬~11月中旬)で、例年どのような傾向が見られるのでしょうか?そのデータ分析の結果がこちらです。
※上記グラフは「シナジスタ」の独自システムによるデータ分析による結果です
2000年から2022年の株価の推移を見ると、上昇傾向が12回、下落傾向が11回見られます。この数字を見る限り、上昇傾向と下落傾向は、ほぼ均衡していると読み取れるでしょう。
変動幅を見ると、10%以上の変動は上下合わせて7回見られます。その中には、15%以上の変動が上下に1回ずつあります。
対して、5%以内の変動は、上下合わせて12回見られます。その他は中程度の変動ですので、全体的に小幅で変動するときと大幅に変動するときの差が大きいと考えられます。
これらを考慮すると同社の株価は、この時期に全体として、上昇傾向と下落傾向が均衡しているうえ、変動幅は比較的極端な動きをすると予測されます。
ただし、小幅にとどまらない場合は、一気に10%以上まで変動する確率が高いので、方向感は捉えやすいかもしれません。
では、同社の株価は、決算発表前後でどれくらいの範囲で株価が推移することが予測されるのでしょうか?
三菱自動車工業<7211>の目標株価は?
データ分析によると、ここから株価が以下のような範囲で推移することが予測されます。
【目標株価】
上値目安:558.2円
下値目安:489円
※10/20終値524.4円を基準に計算
これまでの株価を分析した結果を見る限り、上昇幅は約6.4%、下落幅は約6.7%と考えられます。よって、上値は「558.2円」、下値は「489円」が目標株価と考えられるでしょう。
上値の目安に到達した場合は、9月下旬の年初来高値更新以降の下落から200日移動平均線を割った状況が変わり、10月中旬頃の水準に戻ります。
しかし、依然として25日移動平均線の下位に位置する75日移動平均線を下抜けした状態は続きます。
そのような状況ですので、そこから勢いよく上昇は考えにくく、再び反落する恐れや、軟調に推移すると考えられるでしょう。
反対に、下値の目安に到達した場合は、6/1につけた年初来安値443円には届きませんが、200日移動平均線を更に下抜けし、低い水準での推移が続くでしょう。
再び回復するには時間が掛ると予測されます。何度か急上昇する場面も過去に見られましたが、今の状況をふまえるとあまり期待できないでしょう。
このように同社は、直近の状況やデータ分析による傾向を見る限り、なかなか難しい状況が続くことが予測されます。
25日・75日・200日の各移動平均線を更に離れて下抜けする恐れもありますので、決して楽観的になることなく、厳しくリスク管理していく必要があるでしょう。
高値更新から株価が下落していることもあり、ここを狙い目にしている投資家も多いようですが、慎重に見極めるのが良いでしょう。
ぜひ、このような情報をもとに、あなたの投資スタンスを決めてみてはいかがでしょうか。
※本記事は2023/10/25時点の株式市場の状況をもとに執筆しました。年初来高値などの更新日や移動平均などの記載については、誤差が生じる場合がございます。予めご了承くださいませ。
株式情報 投資戦略 相場展望 日本株 2023.10.31
この記事を書いた人
株式会社SAC Technologies ストラテジストでありトレード歴12年以上の現役ベテラントレーダー。2008年より開始し、過去12年間で11年利益を上げる。相場の値動きの「法則」を発見し、その法則を戦略化したシステムトレードで自己資金を運用中。単年で負ける年もあったものの12年間以上、安定的な成績を上げ、堅実に利益を積み上げる。
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