急成長を遂げる『ペロブスカイト太陽電池』
株式情報 投資戦略 マーケットニュース 国内情勢 2023.08.30
脱炭素社会に向けて、次世代の太陽電池「ペロブスカイト型太陽電池」に注目が集まっているのはご存じですか?
今回は次世代の太陽電池について解説及び将来性について解説していこうと思います。
目次
ペロブスカイト型太陽電池って何?
薄く、軽量で曲げることが出来る太陽電池
太陽電池という名前の通り、太陽の光エネルギーを電力に変換するものです。
既存のものとの違いは、薄く軽量でシート上になっており、曲げることができます。
そのため、屋上のように重量物が置けない場所でも、設置することが可能です。
さらに曲げることが出来るということでアーチ状の屋根や車体などにも設置できます。
また、既存のシリコン型太陽電池の上にペロブスカイト型太陽電池を設置することで変換効率を向上させたタンデム型太陽電池にも注目が集まっています。
何故注目されているの?
製造コストが比較的安価
既存の太陽電池の主原料はシリコンですが、日本は現在シリコンを生産していないため、全量輸入しています。
対して、ペロブスカイト型太陽電池の主原料であるヨウ素なのですが、実は日本はヨウ素の世界的産地であり国内で十分量確保することが可能です。国内で材料の調達から製造まで可能なため海外に依存することなく、安定した生産が実現できます。
また、生産にあたって複雑な加工工程が不要なため、製造時の消費電力が少ないこと等が要因で比較的低コストで生産することができます。
市場拡大期待は高いの?
2035年には1兆円規模になるという予測も出ている
日本政府は今年の4月にペロブスカイト型太陽電池支援策を打ち出しており、技術開発等の支援をはじめとして、公共施設に積極的に設置するなどの需要創造も行うとのことです。
2022年の年間電気需要量に対する太陽光エネルギーの割合は9.6%となっており、水力発電の7.7%を上回っています。
現在は日照条件が良い九州が中心に普及しておりますが、ペロブスカイト型太陽電池の利点を生かし、既存の太陽電池では設置出来なかった場所等にも設置することで、全国的に普及する可能性もあると見ています。
さらに、世界的にも脱炭素に向けた動きは活発化しており、同太陽電池の注目度も上がっていくと見ています。
2035年にはペロブスカイト型太陽電池の市場規模は1兆円にも拡大するとの見通しも出ており、市場拡大の期待は非常に高いでしょう。
ペロブスカイト型太陽電池の普及が本格化する前に関連銘柄をポートフォリオに組み込んでみてはいかがでしょうか。
株式情報 投資戦略 マーケットニュース 国内情勢 2023.08.30
この記事を書いた人
日本投資機構株式会社 データアナリスト
日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト(CMTA®)
日本ディープラーニング協会認定ジェネラリスト(G検定)
日本投資機構株式会社 データアナリスト
テクニカルアナリスト(CMTA®)
ジェネラリスト(G検定)
総合鉄鋼メーカーに勤務していた経験を活かした、鉄鋼・自動車市場の分析及び情報収集を得意とし、データの集計・分析に基づいた統計等をもとに銘柄の選定を行う希少なデータアナリスト。AIに関する資格も有しておりデータサイエンティストとしても活動の幅を拡げている。
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