5万円以下で買える日本株4選!少額投資に適した注目銘柄を紹介
株式情報 投資戦略 日本株 2023.07.21
2024年から新しいNISA制度が始まります。
企業側からも新NISAを意識した動きが出ており、NTTは2023年6月末を基準日とした株式25分割を決定。
発表時には、NTTが1単元(100株)2万円以下で買えるようになると、大いに話題となりました。
これを機に、NTT株を買い付けたり、買い付けを検討している方もいらっしゃるかもしれません。
【9432】日本電信電話 週足チャート(2019年4月22日~2023年7月12日)
※当記事内のチャートはTradingView(https://jp.tradingview.com/)提供。
しかし、NTTは注目を浴びた分、分割を考慮しない場合の株価はすでにITバブル以来の高値圏で推移しています。
大きく下落したら是非買い付けたい優良株ですが、短期的には少し過熱感もあるわけです。
そこで今回は、NTT以外の5万円以内で買い付けができる銘柄を紹介します。
NTT以外にも少額で買い付けが可能な魅力的な銘柄は複数ありますので、是非参考にしていただければと思います。
目次
一単元(100株)の売買で株式投資に慣れよう!
今はミニ株(単元未満株)も普及していますが、ミニ株は株主総会に参加できなかったり、好きなタイミングで売買ができなかったりします。
やはり一単元(100株)を買い付けた方が、より投資の経験、勉強になるかと思います。
また、今回銘柄を紹介する上では、安定性、成長性、割安性といった評価項目を設けました。
値動きのある銘柄で株式投資の感覚を掴んでみたいという場合は成長性の高い銘柄、値動きが大きい銘柄は怖いという場合は安定性の高い銘柄が適していると考えらえます。
それでは、注目銘柄をご紹介していきます。
注目銘柄①【2317】システナ
【2317】システナ 週足チャート(2020年12月7日~2023年7月12日)
株価:285円 (7月11日終値時点)
安定性:★★★★★
成長性:★★★☆☆
割安性:★★★☆☆
ソフト開発支援を主力とする企業です。
現在は自動運転などの車載向けシステムに注力しています。
需要の底堅さを支えに、24年3月期は3期連続で過去最高益を更新する見通し。
底堅い業績推移に対し、PERは15倍近辺と割高感はなく、予想配当利回りも3.5%と情報・通信業の銘柄にしては高水準です。(※2023年7月時点)
現在は信用買い残が多く需給が悪いため、厳しい値動きが続いています。
しかし、業績面や株価指標面から見れば、時間をかけて需給が改善に向かい、株価が上向く余地はあると考えられます。
注目銘柄②【2353】日本駐車場開発
【2353】日本駐車場 週足チャート(2021年5月31日~2023年7月12日)
株価:222円 (7月11日終値時点)
安定性:★★★★☆
成長性:★★★☆☆
割安性:★★☆☆☆
駐車場サブリースを展開している企業です。
傘下には、白馬八方尾根スキー場を運営する日本スキー場開発や、那須ハイランドパークを運営している日本テーマパーク開発などを有しています。
23年7月期の売上高は前期比16.1%増の305億円、営業利益は33.1%増の61億円を見込み、過去最高益を更新する見通しです。
コロナ禍からの回復が鮮明で、今後も安定成長を続ける期待のできる銘柄です。
しかし、株価指標面ではPER18倍台、PBRも6倍近辺と買われすぎ感もあります。
相場が弱くなると200円近辺に向けて、少し深い調整を挟みやすいと考えられます。
1,000株以上保有でもらえる駐車場の割引券やリフト券などの株主優待も人気ですので、少しずつ下げを拾って1,000株に揃えるのも良さそうです。
注目銘柄③【8410】セブン銀行
【8410】セブン銀行 週足チャート(2021年8月16日~2023年7月12日)
株価:288.4円 (7月11日終値時点)
安定性:★★★☆☆
成長性:★★★☆☆
割安性:★★☆☆☆
2001年に設立された銀行で、セブン・イレブンの店舗網を強みとして、収益の拡大傾向が続いています。
成長期待から買われてきた分、銀行セクターのなかでは珍しく、PBRが1倍を上回っています。
とはいえ、配当利回りは3.8%ですので、利回りの面では一定の妙味があるでしょう。(※2023年7月時点)
現在は日銀による金融緩和策の修正観測から、銀行セクター全体がしっかりとした値動きを見せています。
国内金利の上昇可能性が意識されているうちは、同銘柄も底堅い値動きを継続しやすいと考えられますので、金融政策に注目しながら売買しても面白いかと思います。
注目銘柄④【2170】リンクアンドモチベーション
【2170】リンクアンドモチベーション 週足チャート(2020年5月18日~2023年7月12日)
株価:424円 (7月11日終値時点)
安定性:★★☆☆☆
成長性:★★★★☆
割安性:★★☆☆☆
IT、資格取得教室なども手掛けている経営コンサルティング会社です。
2016年から2018年にかけての収益拡大局面では、成長期待が高まり、株価は14倍以上になりました。
しかし、上がりすぎた反動や、成長性の鈍化と株式売り出しによる需給悪化が重なって、現在は売り込まれてしまっています。
とはいえ、業績が極端に悪化しているわけではありませんし、大きく売られたため、PERも20倍を割り込み、割高感が薄れています。(※2023年7月時点)
業績が再度評価されれば、大きく化ける可能性もある銘柄と言えるでしょう。
ただし、今は下降トレンドを形成していて、切り返すまで時間がかかりやすいと考えらえます。
成長期待がさらに剥落すれば一段安の余地もありますので、良くも悪くもリスクが高いと認識しておいていただきたいです。
少額で買える個別銘柄を探そう!銘柄選定の際の注意点は?
ここまで、5万円以下での買い付けが可能で、投資対象として面白そうな銘柄を4つ紹介しました。
探してみると、少額から投資できる銘柄というのは意外と多いものです。
ただし、中には、極端な業績の悪化や上場廃止の思惑で売られてしまって、株価が安くなっている銘柄というのも存在します。
そうした銘柄を避けるためのコツとしては、
①過去5年間の業績が黒字で安定しているか?
②自己資本比率が30%を上回っているか?
の2点を確認していただくのが良いかと思います。
どちらかを満たしていない場合、株価が下げ続けてしまう可能性も想定されますので、注意していただきたいです。
※当記事でご紹介した銘柄はアナリストが選ぶ参考銘柄で推奨ではございません。
お買付けを推奨しているわけではございませんので、実際の売買に関してはご自身の判断のもとお願い致します。
株式情報 投資戦略 日本株 2023.07.21
この記事を書いた人
日本投資機構株式会社 アナリスト
日本証券アナリスト協会認定アナリスト(CMA)
日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト(CMTA®)日本投資機構株式会社 投資戦略部 主任
証券アナリスト(CMA)
テクニカルアナリスト(CMTA®)
国内株式、海外株式、外国為替の領域で経験豊富なアナリスト・ファンドマネージャーのもと、金融市場の基礎・特徴、マクロ経済の捉え方、個別株式の分析、チャート分析、流動性分析などを学びながら、日本投資機構株式会社では唯一の女性アナリストとして登録。自身が専任するLINE公式など各コンテンツに累計7000名以上が参加。Twitterのフォロワー数も3万人を超える人気アナリスト。
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