ソニー<6758>順調に上昇するも一段水準を下げ方向感なく軟調に推移中…決算発表で株価どうなる?

株式情報 投資戦略 相場展望 日本株 2023.08.16

高橋 佑輔 高橋 佑輔

8/9に第1四半期決算発表を迎えたソニーグループ<6758>。4月から上昇し、6月には14,100円の年初来高値を更新しました。

 

しかし、そこからは反落し、直近は13,000円を前後して横這いでの推移に転じています。直近も、再び高値更新を狙える水準に留まっていますが、方向感なく推移していることもあり、難しい展開が続いています。

 

そのような中、 決算発表を迎えた同社ですが、ここからどれくらいの範囲で株価が推移することが予測されるのでしょうか?

 

ソニーグループ<6758>の第1四半期決算前後の株価動向は?

同社の株価は、決算を挟んだ1ヶ月間(7月下旬~8月中旬)で、例年どのような傾向が見られるのでしょうか?そのデータ分析の結果がこちらです。

 

ソニーグループ<6758>の第1四半期決算前後の株価動向|シナジスタ
※上記グラフは「シナジスタ」の独自システムによるデータ分析による結果です

 

2000年から2022年の株価の推移を見ると、上昇傾向が9回、下落傾向が14回見られます。この数字を見る限り、下落傾向があると読み取れるでしょう。

 

変動幅を見ると、10%以上の変動は上下合わせて5回見られます。そのうち4回は下落時に発生しています。また、下落時は15%以上、20%以上の大きな変動も見られます。

 

対して、5%以内の変動は、ほぼ5%も含めると、上下合わせて14回見られます。この点をふまえると、変動幅は、小幅に動くときと大幅に動くときの差が大きい傾向があると考えられます。

 

これらを考慮すると同社の株価は、この時期に全体として、下落傾向があるうえ、小幅に動くときは小幅に動き、大幅に動くときは15%以上の下落など、大きく動く傾向があるでしょう。

 

このように極端とも言える動きをするのが、この時期の特長ですので、上下のどちらかに方向感が出ているときは、大きく動くことを想定しておくと良いかもしれません。

 

では、同社の株価は、決算発表前後でどれくらいの範囲で株価が推移することが予測されるのでしょうか?

 

ソニーグループ<6758>の目標株価は?

 

データ分析によると、ここから株価が以下のような範囲で推移することが予測されます。

 

【目標株価】
上値目安:14,290円
下値目安:12,330円

※7/31終値13,315円を基準に計算

 

これまでの株価を分析した結果を見る限り、上昇幅は約7.3%、下落幅は約7.4%と考えられます。よって、上値は「14,290円」、下値は「12,330円」が目標株価と考えられるでしょう。

 

上値の目安に到達した場合は、6/15につけた年初来高値14,100円を上抜けし、2ヶ月振りに年初来高値を更新します。

 

6月の年初来高値更新から一段下がってはいるものの引き続き、高値圏を推移しています。その点を考慮すると、短期で急上昇することもあり、高値更新後は過熱感から急落する恐れもあるでしょう。

 

反対に、下値の目安に到達した場合は、約1ヵ月前につけた安値と同程度の水準まで下落します。

 

前回の下落時はすぐに反発し急落前の75日移動平均線を上抜けするまで上昇しました。ですが、もし今回下落した後に反発が遅い場合は更に下落する可能性があります。

 

特に、この時期の同社の傾向からすると、今回は反発が遅く、更に下落する恐れもあります。そうなると、25日移動平均線が、75日移動平均線から更に角度を付けて下方向に進む出すことも考えられます。

 

もし下落したときは、下落後の水準だけでなく、この25日移動平均線の角度がどれくらいの角度になるかにも着目しながら動向をいていくと良いでしょう。

 

このように同社は、この時期の傾向があまり良い状態ではないことから、上値が重たいと考えられます。上昇した場合、高値更新が想定されるものの、そこから反落するリスクが懸念されます。

 

反対に下落した場合は、下値目安よりも下落する恐れがあり、上値が重たいうえ、下値は加速度的に進むことを考えられます。

 

そういった意味では、ここで利益を狙うことを目的に売買するのは難しいと考えられます。

 

再上昇で高値更新を狙える位置ではありますが、ここはムリせずこの上値が重たい時期を抜けるまで様子見するのも選択肢の一つでしょう。

 

ぜひ、このような情報をもとに、あなたの投資スタンスを決めてみてはいかがでしょうか。

 

※本記事は2023/8/9時点の株式市場の状況をもとに執筆しました。年初来高値などの更新日や移動平均などの記載については、誤差が生じる場合がございます。予めご了承くださいませ。

株式情報 投資戦略 相場展望 日本株 2023.08.16

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この記事を書いた人

高橋 佑輔

株式会社SAC Technologies ストラテジストでありトレード歴12年以上の現役ベテラントレーダー。2008年より開始し、過去12年間で11年利益を上げる。相場の値動きの「法則」を発見し、その法則を戦略化したシステムトレードで自己資金を運用中。単年で負ける年もあったものの12年間以上、安定的な成績を上げ、堅実に利益を積み上げる。

 

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