進化が止まらない『3Dプリンター市場』|日常の常識が変わります!≪3Dプリンター関連銘柄も公開≫
マーケットニュース 国内情勢 日本株 2023.08.16
近年3Dプリンターの技術が急激に進化して、様々な分野、業界での活躍が期待され、再び脚光を浴びていることはご存知でしたか?
3Dプリンターといえば、一昔前に話題になった切りであまり耳にしていないという方も、実際少なくないと思います。
そこで今回は、あまり話題に上がらなくなったこの間に3Dプリンターがどうのように進化したのか?
どういった業界で導入が進んでいるのか?
アナリストの視点から詳しく書いていきたいと思います。
目次
3Dプリンターはどう進化した?
大きいものを印刷出来るようになり、材料の幅が広がった
まず3Dプリンターとは、立体的なものを印刷するための技術です。
実際にミルフィーユを作るように、製作物を1層ずつ積み重ねて印刷します。
作り直しや修正が比較的簡単に行えるため、主に商品企画の段階で意思確認や、試作品の製作に使われていました。実際に少し前は数十センチの小さいものをプラスチックで印刷するのが主流でした。
しかし、現在では建築物のような巨大なものも印刷出来るようになっているんです。さらに材料もプラスチックから金属、さらには食材と幅広いものが使われているんです。
今後も、3Dプリンターの技術開発が進むことによって、印刷の高速化や、材料の幅が広がることが見込まれています。
どのような業界で導入が進んでいる?
自動車業界から食品業界まで幅広く導入が進んでいる。
それではここから、具体的に3Dプリンターの導入が進んでいる業種をいくつか紹介していこうと思います。
自動車業界:【7203】トヨタ
【7203】トヨタのチャート(2023年8月15日取得) tradingviewより引用
【7203】トヨタでは、廃盤になった部品を3Dプリンターで製作する検証を既に進めています。廃盤になった場合、金型を処分してしまうため、今までは再生産する場合は再度金型を作成する必要がありました。
しかし、3Dプリンターで部品を生産すれば、コストを大幅に抑えることが出来るため、少量生産にも対応可能です。
建築業界:【1802】大林組
【1802】大林組のチャート(2023年8月15日取得) tradingviewより引用
【1802】大林組は2014年から建設用3Dプリンターの研究開発を進めています。2023年には3Dプリンター実証棟「3dpod™」を完成させました。3dpodは壁や床等を全ての部材に3Dプリンターを用いて建設されており、国内で始めてセメント系材料を用いた3Dプリンターによる建築物として、建築基準法に基づく国土交通大臣の認定を取得しました。
医療業界:【4892】サイフューズ、【3401】帝人
【4892】サイフューズのチャート(2023年8月15日取得) tradingviewより引用
【3401】帝人のチャート(2023年8月15日取得) tradingviewより引用
【4892】サイフューズはバイオ3Dプリンターを使って、骨軟骨・血管・神経など様々な再生医療製品として実用化するための開発を進めています。その他にも【3401】帝人は3Dプリンターにより、切削等の方法では実現出来ない特殊な微細構造の脊椎固定デバイスを開発しました。
食品業界:【8058】三菱商事
【8058】三菱商事のチャート(2023年8月15日取得) tradingviewより引用
イスラエル企業のアレフ・ファームズが生きた細胞を3Dプリントする、バイオ3Dプリンティングを開発しました。【8058】三菱商事は同技術を活用して、日本人の嗜好に合った人造肉を開発するとしています。
宇宙業界:【7011】三菱重工
【7011】三菱重工のチャート(2023年8月15日取得) tradingviewより引用
既にアメリカのNASAでは3Dプリンターで製造した部品が使用されたロケットエンジンの試運転に成功しています。国内では【7011】三菱重工がロケットのエンジン部分の部品に3Dプリンターで製造された部品が採用されています。
3Dプリンターの今後は?
技術の進展に伴い各業界からの需要も増加する期待が高い
現在の3Dプリンターの使用用途は多品種少量生産が主なものとなっていますが、将来的に印刷速度の向上により、大量生産に対応することも期待できます。金型と違い、型替えの必要が無く、製品の変更があってもそのまま使えるため、製造業に大きな影響を与えるとみています。
材料の幅が広がっていくに連れて、様々な企業で既存の技術では作れなかったものが次々と展開され、業容の拡大が期待されます。
各企業の3Dプリンター導入が本格的になる前に、関連企業をチェックしてみてはいかがでしょうか。
マーケットニュース 国内情勢 日本株 2023.08.16
この記事を書いた人
日本投資機構株式会社 データアナリスト
日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト(CMTA®)
日本ディープラーニング協会認定ジェネラリスト(G検定)
日本投資機構株式会社 データアナリスト
テクニカルアナリスト(CMTA®)
ジェネラリスト(G検定)
総合鉄鋼メーカーに勤務していた経験を活かした、鉄鋼・自動車市場の分析及び情報収集を得意とし、データの集計・分析に基づいた統計等をもとに銘柄の選定を行う希少なデータアナリスト。AIに関する資格も有しておりデータサイエンティストとしても活動の幅を拡げている。
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