日本電気<6701>年初来高値更新から緩やかに下落トレンドが続き、直近も上値重たく軟調に推移中…決算発表で株価どうなる?

株式情報 投資戦略 相場展望 日本株 2023.02.02

高橋 佑輔 高橋 佑輔

1/30に第3四半期決算発表を迎えた日本電気<6701>。昨年7月に年初来高値を更新するも、その後は軟調に推移し、緩やかに下落トレンドが現在も続いています。

 

直近は、かろうじて25日移動平均線を上回っているものの、75日・200日移動平均線から乖離し、上値が重たい展開が継続中です。

 

そのような中、 決算発表を迎える同社ですが、決算発表前後でどれくらいの範囲で株価が推移することが予測されるのでしょうか?

 

日本電気<6701>の第3四半期決算前後の株価動向は?

では、同社の株決算を挟んだ1ヶ月間(1月下旬~2月下旬)で、同社の株価は、例年どのような傾向が見られるのでしょうか?そのデータ分析の結果がこちらです。

 

シナジスタ:日本電気<6701>の第3四半期決算前後の株価動向
※上記グラフは「シナジスタ」の独自システムによるデータ分析による結果です

2000年から2021年の株価の推移を見ると、上昇傾向が10回、下落傾向が12回見られます。この数字を見る限り、ほぼ均衡とも判断できますが、やや下落傾向があると読み取れるでしょう。

 

変動幅を見ると、10%以上の変動は、上下合わせて6回あります。ただし、下落時に5回見られ15%以上、25%以上など大幅下落が見られます。

 

それに対して、5%以内の変動は、上下合わせて7回見られます。こちらは上昇時と下落時の回数は、ほぼ均衡しています。

 

これらを考慮すると、同社の株価は、この時期にやや下落傾向があり、もし下落する場合は、比較的大きな下落になる確率が高いでしょう。

 

12回の下落のうち、5回が10%以上の大幅下落、それ以外の4回は5%以内の小幅下落ですが、残りは5~10%の中程度の下落です。

 

このように小幅下落の確率が低いので、下落方向に動く場合は、リスク管理を十分にしておくのが良いでしょう。

 

では、同社の株価は、決算発表前後でどれくらいの範囲で株価が推移することが予測されるのでしょうか?

日本電気<6701>の目標株価は?

 

データ分析によると、ここから株価が以下のような範囲で推移することが予測されます。

 

【目標株価】
上値目安:4,760円
下値目安:3,970円

※1/20終値4,470円を基準に計算

 

これまでの株価を分析した結果を見る限り、上昇幅は約6.5%、下落幅は約11.1%と考えられます。よって、上値は「4,760円」、下値は「3,970円」が目標株価と考えられるでしょう。

 

上値の目安に到達した場合は、株価の上位に位置する75日移動平均線を上抜けします。これにより、直近の下落基調を脱し、上昇を期待したいところですが、更に上位にある200日移動平均線には届きません。

 

そのようなこともあり、次の展開は上値目安の価格帯を維持できるかがポイントでしょう。

 

維持したのち、徐々に25日移動平均線が75日移動平均線上抜けするまで、次の展開はなく横ばいに推移すると考えておくのが良いでしょう。

 

反対に、下値の目安に到達した場合は、昨年1/31につけた年初来安値を更新します。そうなると、現状の下落トレンドが更に加速し、軟調に推移し低迷するでしょう。

 

加えて、ここからは下値の抵抗線になる指標がないに等しい状態が続きます。もし軟調に推移することが続くと、そのままさらに低迷することもありますので、十分に注意が必要でしょう。

 

全体の傾向を見ても、大幅下落がある時期ですので、このようなシナリオも想定しておきましょう。

 

このように同社は、上昇しても200日移動平均線から離れていることもあり、とても上値が重たい展開が予測されます。

 

また、全体としてこの時期にやや下落傾向があるものの、下落した場合は大幅下落も想定される傾向が見られます。

 

これらを考慮すると、どのようなシナリオになっても上値が重たく、下落した場合は抵抗線がないだけに、とてもリスクが高い状況です。

 

よって、ここは下落リスクを想定して、何もせず様子見するのも方法でしょう。もし、保有している場合は、長期的な視点で回復を待つか、短期的に見て損切りをするかの選択が迫られるでしょう。

 

また、積極的に狙うなら、空売り戦略を考えるも選択肢かもしれません。ただし、現状を見る限り、空売りの場合は順張り型の空売り戦略になりますので、リスク管理を十分にすることをセットに検討するのが良いでしょう。

 

ぜひ、このような情報をもとに、あなたの投資スタンスを決めてみてはいかがでしょうか。

※本記事は2023/1/26時点の株式市場の状況をもとに執筆しました。年初来高値などの更新日や移動平均などの記載については、誤差が生じる場合がございます。予めご了承くださいませ。

株式情報 投資戦略 相場展望 日本株 2023.02.02

高橋 佑輔 高橋 佑輔

高橋 佑輔

この記事を書いた人

高橋 佑輔

トレード歴12年以上の現役トレーダー。トレーダーとして2008年より開始し、過去12年間で11年利益を上げる。相場の値動きの「法則」を発見し、その法則を戦略化したシステムトレードで自己資金を運用中。単年で負ける年もあったものの12年間以上、安定的な成績を上げ、堅実に利益を積み上げる。

 

【無料】高橋佑輔執筆【eBook(電子書籍)『日本株再入門』】の無料配布はこちらをクリック

アクセスランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間