商船三井<9104>9月末権利確定日予定…今年に入り高値圏に入るも、大きく上下を繰り返し方向感なく推移中…権利確定で株価どうなる?
株式情報 投資戦略 相場展望 日本株 2022.10.11
9月末日の配当権利確定日を予定している商船三井<9104>。人気の配当と優待銘柄は、確定日が近づくと権利獲得に向けた買いなどが集まり、株価が変動しやすい傾向があります。
同社の株価は、今年に入りこれまでの動きと違って、大きな上下の推移を繰り返しています。第1四半期決算前も下落していましたが、そこから決算発表に向け上昇し、再び下落するなど、年単位で見ると方向感の乏しい展開が続いています。
そのよう中、同社は今月末に配当権利確定日を迎えます。これから株価はどのように推移する可能性があるのでしょうか?
目次
商船三井<9104>の配当権利確定前後の株価動向は?
では、権利日前後10日間(9月下旬~10月初旬)で、同社の株価は、例年どのような傾向が見られるのでしょうか?そのデータ分析の結果がこちらです。
※上記グラフは「シナジスタ」の独自システムによるデータ分析による結果です
2000年から2021年の株価の推移を見ると、上昇傾向が5回、下落傾向が17回見られます。この数字を見る限り、明確に下落傾向があると読み取れるでしょう。
変動幅を見ると、10%以上の変動は、上昇時の5回あります。そのうち4回は下落時です。それに対して、5%以内の変動は、上下合わせて10回あります。また、5~10%以内の変動は、7回見られます。
これらを考慮すると、同社の株価は、下落方向に動きやすい傾向はあるものの、どれくらいの変動幅で動くかは、そのときになってみないと分からない傾向があるでしょう。
では、同社の株価は、権利確定前後の期間でどれくらいの範囲で株価が推移してきたのでしょうか?
商船三井<9104>の権利確定後の株価は?
データ分析によると、ここから株価が以下のような範囲で推移することが予測されます。
【予想変動幅(率)】-7.40%~4.43%
これまでの株価を分析した結果を見る限り、上昇幅は約4.4%、下落幅は約7.4%と考えられます。よって、上値は「3,535円」、下値は「3,135円」が目標株価と考えられるでしょう。
上値の目安に到達した場合は、現在25日・75日移動平均線を株価が下抜けしていますが、再び75日移動平均線を上抜けし、25日移動平均線も上抜けする可能性が出てきます。
そうなると、そこから更に上昇を期待したいところですが、これまでの傾向をふまえると、最大でも10%程度の上昇にとどまっているので、8月の水準に回復することなく失速するでしょう。
反対に、下値の目安に到達した場合は、現在25日・75日移動平均線の下に位置する200日移動平均線も下抜けします。なお、すでに直近に下抜けはしていますが、この付近を目安に反発するでしょう。
ただし、気がかりなのは、これまでの傾向です。下落時は、その年になってみないと、変動幅の予測が難しいランダムな傾向が見られます。
それを考慮すると、ここから反発の可能性もありますが、そのまま下落していく可能性もあります。もし、直近の200日移動平均線付近での推移が長引くと、段階的に下落幅が大きくなるでしょう。
そういった意味では、ここから更に下落するか、それとも反発するかが、同社の分岐点になるでしょう。
このように同社は、この時期に下落しやすい傾向があり、今年も、その下落傾向に進みつつあります。ただし、その下落がここで終わり反発するとも考えられます。
しかし、それを高い確率に考えるのを難しくしているのが、この時期特有のその年になってみないと分からない下落幅です。
平均値で考えると、上記の変動率になりますが、この200日移動平均線の下抜けの状態が続くと、10%、15%、20%と想定される下落幅が段階的に大きくなっていきます。
そのようなこともありますので、ここはムリに売買することなく、下げ止まるまで様子見するのが良いでしょう。
ぜひこのような情報をもとに、あなたの投資スタンスを決めてみてはいかがでしょうか。
株式情報 投資戦略 相場展望 日本株 2022.10.11
この記事を書いた人
トレード歴12年以上の現役トレーダー。トレーダーとして2008年より開始し、過去12年間で11年利益を上げる。相場の値動きの「法則」を発見し、その法則を戦略化したシステムトレードで自己資金を運用中。単年で負ける年もあったものの12年間以上、安定的な成績を上げ、堅実に利益を積み上げる。
関連記事この記事を読んでいる人はこちらの記事も見ている
アクセスランキング
- デイリー
- 週間
- 月間