iPS細胞・再生医療関連銘柄|世界初の実用化でマネー流入‼本命・出遅れ株一覧

石塚 由奈

日本投資機構株式会社 証券アナリスト(CMA) テクニカルアナリスト(CMTA®)

iPS細胞・再生医療関連銘柄 世界初の実用化でマネー流入‼本命・出遅れ株一覧

2026年3月6日、iPS細胞を活用した再生医療等製品「リハート」と「アムシェプリ」が、条件・期限付き製造販売承認を取得しました。
両製品は保険診療で使用できる段階へ進んでいますが、利益拡大が決まったわけではありません。

投資家は、製品を安定して供給できるか、販売が業績にどの程度寄与するかを確認する必要があります。
本記事では、iPS細胞・再生医療関連銘柄の開発状況と、投資する際に確認したい点を整理します。

※承認・保険適用・開発段階の情報基準日:2026年10月1日。治験の段階や開始状況が確認できなかった項目は、本文に明記しています。

目次

iPS細胞由来の2製品は条件・期限付き承認と保険適用を取得

2026年2月19日は厚生労働省の専門部会による審議・了承の段階です。
正式な条件・期限付き製造販売承認日は、リハート、アムシェプリともに3月6日です。

クオリプス(4894)のリハートは、標準治療で効果不十分な虚血性心筋症による重症心不全の治療を対象としています。
他人のiPS細胞から作った心筋細胞をシート状にし、心臓表面へ移植する製品です。

住友ファーマ(4506)のアムシェプリは、他人のiPS細胞から作ったドパミン神経前駆細胞を脳内へ移植する製品です。
レボドパ含有製剤を含む既存の薬物療法で十分な効果が得られないパーキンソン病患者の、運動症状の改善を対象としています。

薬価収載に加え、供給先にも注意が必要です。
会社は当面、製造販売後臨床試験に協力する医療機関に限って供給する方針を示しています。

製品収載・適用日価格の区分と金額
アムシェプリ2026年5月20日薬価収載薬価:18瓶1組55,306,737円
リハート2026年9月1日保険適用開始保険償還価格:53,200,000円

アムシェプリの薬価と、リハートの保険償還価格は、価格の区分が異なります。
どちらも患者がそのまま支払う金額や、手術・入院・検査等を含む治療総額ではありません。
患者の自己負担は、保険制度や所得・年齢などの条件によって異なります。

iPS細胞・再生医療とは?改めて知りたい基礎知識

そもそも、iPS細胞(人工多能性幹細胞)とは、皮膚や血液の細胞へ特定の遺伝子を導入し、心臓や神経、肝臓などあらゆる組織の細胞へ分化する能力を持たせた細胞です。
2012年に山中伸弥教授がノーベル生理学・医学賞を受賞したことで知られています。

iPS細胞は、受精卵を壊して作るES細胞(胚性幹細胞)と異なり、皮膚や血液などの体細胞から作製できます。
ただし、今回承認された2製品は患者自身ではなく、他人のiPS細胞を使います。
そのため、iPS細胞を使うだけで拒絶反応のリスクがなくなるわけではなく、免疫抑制など製品ごとの管理が必要です。

失われた機能を復元する「再生医療」

再生医療の役割は、従来の化学合成薬や抗体医薬品では修復が不可能だった、重度の損傷や疾患で失われた組織・臓器の機能を復元させることにあります。
今回承認された心筋シートのように、細胞そのものを「生きた薬」として患者に移植し、体内で組織を再生させるアプローチは、医療の概念を根本から変える力を持っています。

がん免疫療法や脊髄損傷、さらにはアルツハイマー病といった難病を対象とした臨床試験が世界中で進んでいます。

効率的な開発を支える「創薬支援」

再生医療と並んで巨大なビジネス領域へ成長したのが、iPS細胞を活用した「創薬支援」です。

これは、特定の病気を持つ患者から作製したiPS細胞を病変細胞へ分化させ、試験管内で病状を再現する技術です。
人体へ投与する前に、膨大な数の新薬候補物質の有効性や毒性を高精度に検証できるため、新薬開発の成功率向上とコスト削減に直結します。

例えば、難病であるFOP(進行性骨化性線維異形成症)の治療薬候補は、この手法によって発見されました。
製薬企業にとってiPS細胞は、製品そのものとしてだけでなく、開発のスピードを加速させる不可欠なインフラとなっています。

iPS細胞では日本が世界をリード

2006年に山中伸弥教授がマウスのiPS細胞を発表してから20年が経過しました。
日本はこの間、国策として再生医療分野を支え続けてきました。
今回の製品の上市(市場投入)は、まさにその集大成と言えます。

2014年には再生医療等安全性確保法が施行され、再生医療を提供する際の安全確保の枠組みが整備されました。
これとは別に、薬機法に基づく「再生医療等製品の条件及び期限付承認制度」が設けられています。
有効性が推定され、安全性が確認された製品を条件・期限付きで承認し、製造販売後に追加の検証を行う制度です。

iPS細胞・再生医療関連銘柄は供給・販売と追加検証を確認

承認と保険適用が進んだ製品では、実際の供給・販売と、製造販売後の検証が重要になります。
市場拡大や政策支援への期待があっても、各社の売上・利益が同じように伸びるとは限りません。
ここからは、市場の成長予測と事業化を支える取り組みを確認します。

市場規模は年平均で16.83%の成長が見込まれる

2024年の世界再生医療市場規模は354億7,000万米ドルと推計され、2030年までに900億1,000万米ドルに達すると予測されています。
2025年から2030年までの年平均成長率(CAGR)は16.83%と推計されています。

成長が期待される領域には、心不全やパーキンソン病など、既存治療で十分な効果が得られない患者への治療があります。
ただし、製品の公定価格に疾患の患者数を単純に掛けても、実現する市場規模にはなりません。
適応となる患者、実施できる医療機関、製造能力や供給条件を踏まえて評価する必要があります。

iPS細胞・再生医療は日本の輸出産業に

日本政府は2025年度から、次世代医療基盤整備の一環として再生医療の産業化へ向けた予算投入を一段と強化する方針を固めました。
2025年11月に経済産業省が発表した令和7年度(2025年度)補正予算案では、再生医療や遺伝子治療の製造基盤強化に対する158億円の重点投資が盛り込まれています。

これまでは基礎研究への支援が中心でしたが、2026年現在は製品の安定供給体制の構築や、日本の再生医療の海外展開を後押しするフェーズへと移行しています。

具体的には、海外の規制当局との調整を円滑にするための支援や、国際的な品質基準に適合した大規模な製造プラットフォームの整備が進められています。
再生医療製品は輸送時の温度管理や鮮度維持が極めて難しいため、高度な物流網も含めた輸出を目指しています。

iPS細胞・再生医療関連銘柄一覧

では、具体的にどのような企業がiPS細胞・再生医療関連銘柄として、市場拡大と国の支援の恩恵を受けるのでしょうか?
ここからは分野別に、本命・出遅れ株をまとめます。

① iPS細胞・再生医療関連の本命・主力株

承認・保険適用を取得した企業と、治験や申請準備を進める企業では、売上が発生するまでの距離が異なります。
先行2製品の価格を、他社製品の採算や承認の根拠として扱うことはできません。
以下では、開発品ごとに確認できた段階を示し、開始予定と開始済みを区別します。

クオリプス(4894)リハートは保険適用後の第1例目移植を実施

クオリプスは、2026年3月6日に条件・期限付き製造販売承認を取得した心筋シート「リハート」の開発元です。
9月29日には、大阪けいさつ病院で保険収載後初となる第1例目の移植を実施したと発表しました。
今後は、医療機関への供給、販売件数・売上計上、量産時の費用、製造販売後調査等の進捗を確認したいところです。
第1例目の実施だけで継続販売や利益拡大を見込むことはできず、同発表では売上・利益への具体的な寄与額は示されていません。

第一三共とは、承認取得を目的とした共同研究開発契約を2017年に締結していました。
この契約は2026年3月末で終了しています。
過去の提携実績と現在の契約状況は分けて評価する必要があります。
この終了を根拠に、全ての提携や資本関係が解消されたと判断することもできません。

また、海外展開には国内承認とは別に、各国での治験・審査への対応が必要です。

住友ファーマ(4506)アムシェプリの供給と製造販売後臨床試験を進める

住友ファーマは、京都大学との共同研究から生まれたアムシェプリについて、2026年3月6日に条件・期限付き製造販売承認を取得しました。
5月20日に薬価収載され、同日発売しています。

RACTHERAと連携し、製造・供給と製造販売後の検証を進めています。
7月31日の決算説明資料では、製造販売後臨床試験(フェーズ4試験)の被験者登録開始を公表しました。
当面は、この試験に参加する患者への移植を優先する計画です。

アムシェプリの上市を、直ちに全社業績を押し上げる材料とみなすことはできません。
供給先や移植件数が限定される間は、製造・研究開発費との関係も確認が必要です。
製品の売上と費用、RACTHERAとの事業分担、住友ファーマの連結業績への寄与を分けて見ていきましょう。

Heartseed(219A)独自の「心筋球」技術を有する

慶應義塾大学発のHeartseedは、クオリプスとは異なるアプローチで心臓再生のトップランナーを競っています。

クオリプスの「シート状」に対し、Heartseedの特徴は「心筋球」という技術にあります。
約1,000個の心筋細胞を微小な球状(スフェロイド)にまとめ、専用の投与針を使って心筋内へ移植する方法を開発しています。

2026年8月31日、HS-001の国内第1/2相治験(LAPiS試験)について、10例の52週トップライン結果の発表を公表しました。
会社は承認申請に向けた方針を支持する結果と説明していますが、HS-001は未承認です。
この結果だけで承認時期やシート製品に対する優位性は判断できません。

カテーテルで投与する別の開発品HS-005では、第1/2相治験(EMERALD試験)の第1例目投与を3月下旬に実施したと、6月12日に発表しています。

ヘリオス(4593)iPS細胞を活用した次世代の再生医療

ヘリオスは、細胞医療製品の開発と製造体制の構築に取り組んでいます。
iPS細胞由来の網膜色素上皮(RPE)細胞を用いたHLCR011は、8月12日の決算説明資料では第1/2相段階です。
RACTHERAと共同開発し、2028年度の上市を目標としていますが、確定した発売時期ではありません。

骨髄由来の体性幹細胞を用いたHLCM051は、iPS細胞製品とは別の開発品です。
急性呼吸窮迫症候群(ARDS)では国内の条件・期限付き承認の申請準備と、グローバル第3相試験を進めています。
製造販売業の許可取得と、個別製品の製造販売承認も区別して確認しましょう。

②技術力を有する出遅れバイオベンチャー株

ここからは、出遅れ感があるものの、iPS・再生医療分野で高い技術力を有する銘柄を紹介します。

ケイファーマ(4896)iPS創薬のトップランナー

慶應義塾大学発のケイファーマは、患者由来iPS細胞を使う創薬と、細胞を移植する再生医療の両方に取り組んでいます。
ALS治療薬候補KP2011は、iPS細胞を移植する製品ではなく、iPS創薬から見いだされたロピニロールです。

8月19日の決算説明資料では、KP2011は医師主導第1/2a相終了・第3相準備中とされています。
新しい徐放顆粒製剤の薬物動態・安全性等を調べる試験は募集完了と説明しています。
新製剤による第3相を2026年度中に開始する見込みですが、10月1日時点の開始済み開示は今回確認できていません。
また、亜急性期脊髄損傷向けKP8011は、医師主導の臨床研究を実施済みで、企業治験の第1/2相に向けた準備段階です。

セルシード(7776)日本独自の「細胞シート」を牽引

セルシードは、細胞をシート状に加工する「細胞シート工学」を使った製品開発を進めています。
同種軟骨細胞シートCLS2901Cは、8月13日の決算短信では第3相試験中です。
2025年10月に第1例目の症例登録を完了し、試験を継続しています。

CLS2901CはiPS細胞由来製品ではなく、リハートとは細胞の種類や対象疾患も異なります。
同じシート形状でも、リハートの承認がセルシード製品の有効性や承認取得を保証するわけではありません。
会社は承認取得・収益化の具体的な時期が確定していないと説明しています。

コージンバイオ(177A)再生医療の「食」を支える

再生医療製品の製造に不可欠な「培地(細胞の養分となる培養液)」で高いシェアを誇るのがコージンバイオです。

同社は、細胞の用途に応じた無血清培地などを開発・製造しています。
ただし、無血清と動物由来成分を含まない設計は同じ意味ではなく、製品ごとの仕様を確認する必要があります。
再生医療製品の製造量が増えれば培地需要の拡大も期待できますが、取引先での採用や実際の販売数量を伴うかを確認しましょう。

③iPS細胞・再生医療関連の周辺株

iPS細胞・再生医療の市場が拡大するにあたっては、治療薬そのものだけでなく、それらを支える周辺産業のシェアが拡大する見通しです。
その過程で、恩恵を受ける銘柄も確認しておきましょう。

ZACROS(7917)細胞培養バッグで注目

細胞培養用のシングルユース(使い捨て型)バッグや、医薬品製造用のプロセスバッグなどを提供しています。
製造工程で使う部材を供給する企業として、治療製品の開発企業とは異なる立場で医療分野に関わっています。

商用製造の拡大は需要につながり得ますが、同社の売上・利益への寄与は、実際の採用、供給数量、販売価格や費用によって変わります。
承認製品が増えれば確実に収益が伸びるとはいえません。

ニッピ(7932)iPS細胞の培養効率を高める

iPS細胞を目的の細胞へ分化させたり、接着させたりする際に不可欠なタンパク質「ラミニン511E8断片」で世界最高峰の技術を誇ります。

このマトリックス(足場材)は、iPS細胞の培養効率を劇的に高めるため、国内外の多くの研究機関や製薬企業で標準的に採用されています。
再生医療が「研究」から「商用製造」へ移行する現在、世界シェアを持つ同社の素材は、グローバルな需要を取り込む重要な武器となっています。

セントラル硝子(4044)細胞シートと専用基材を開発

セントラル硝子は、他家「凍結保管」線維芽細胞シートと専用基材の開発に取り組んでいます。
統合報告書2026では、山口大学との共同研究を通じ、難治性潰瘍や縫合部の組織再生治療への応用を目指すと説明しています。

この開発品は、3月6日に承認されたクオリプスのiPS心筋シートとは別のものです。
企業治験の開始や試験段階は、2026年10月1日時点では今回確認できていません。
リハートの承認を、同社の製品承認や販売拡大に直結させて評価しないようにしましょう。

気になる銘柄は見つかったでしょうか。
ただ、この分野は銘柄ごとにリスクとリターンの振れ幅が極端で、材料に飛びついた結果、思わぬ高値づかみになることもあります。アナリストが今注目している銘柄も、判断材料に加えてみませんか。

iPS細胞・再生医療関連銘柄を選ぶ際のポイント

どんな銘柄に投資するにしても、その銘柄の値動きの傾向やリスクを把握し、自身の投資スタンスに合っているかを考えてから買いに入るべきです。
そこで銘柄を選び、買いに入る前に理解しておきたいポイントをまとめます。

提携実績と現在の契約範囲を分けて確認する

大手製薬企業との提携実績は、技術や開発計画を評価する材料の一つです。
ただし、提携時の評価が、その後の治験成功や販売、利益を保証するわけではありません。
現在の契約期間、対象となる開発品、費用負担、製造・販売の役割分担を確認しましょう。

一時金や開発進捗に応じた報酬を得る契約と、製品売上から継続収益を得る契約では、収入の時期と条件が異なります。
終了した契約を現在の資金・販売支援の根拠として扱わず、資本関係についても別の開示で確認する必要があります。

狙いたい利益と許容できるリスクを明確にする

再生医療セクターは、銘柄によってリスクとリターンの振れ幅が極端に異なります。

特に、時価総額の小さいベンチャー企業は、治験の成功や承認取得によって株価が数倍に跳ね上がる可能性(大化け)がある一方、失敗時の下落幅も非常に大きくなります。

逆に他にも製品を有し、業績が黒字で安定している大手企業であれば、特定の製品の成否に左右されにくく、市場全体の成長に伴って安定的な収益貢献が期待できます。

自身の資産状況や運用スタイルに合わせて、投資額や銘柄の組み合わせを調整することが重要です。

「増資リスク」を財務諸表から読み解く

バイオベンチャー投資で最も警戒すべきは、株価の希薄化を招く「増資」です。
再生医療の開発には膨大な研究費と期間がかかるため、多くの企業が恒常的なキャッシュ不足に陥っています。

研究開発費と営業キャッシュフロー(CF)は別の指標です。手元資金の余裕は、会計上の費用だけでなく現金収支で確認しましょう。
営業CFがマイナスなら「期末の現金及び現金同等物÷直近1年間の営業CFのマイナス額の絶対値」が参考年数です。ただし、同じ資金流出が続く仮定で、設備投資・借入返済や今後の収支変動は反映しません。会社の資金計画も確認し、この年数だけで増資時期や株価急落を断定しないようにしましょう。

安定性を重視するのであれば周辺インフラ株

19世紀のゴールドラッシュで最も利益を上げたのは、金掘りではなく「スコップ(ショベル)を売った商人」だったという歴史があります。

バイオベンチャーは、臨床試験の成否や承認後の検証結果で業績見通しが大きく変わります。
一方、培地や培養バッグなどの周辺株は、開発企業へ材料を供給する形で成長を取り込めます。
ただし、採用される製品、販売数量、テーマ事業が全社業績に占める比率によって寄与は異なり、周辺株にも安定成長の保証はありません。

iPS・再生医療関連銘柄は価格だけでなく販売量・費用・検証結果を重視

リハートとアムシェプリは、すでに保険適用・薬価収載を取得しています。
次に確認したいのは、販売量と製造・供給費用を踏まえ、どれだけの売上と利益が残るかです。
公定価格が高くても、供給が限定され、製造や追加検証に費用がかかれば、利益が大きくなるとは限りません。

投資家は、実際の販売件数、売上を計上する時期、製造原価、医療機関への供給能力を確認する必要があります。
公定価格と患者の自己負担額は異なります。
また、公定価格だけでは、手術・入院・検査等も含めた治療総額や、企業が受け取る売上・利益を算出できません。

製品の採用施設が増えているか、製造ロットごとの品質や納期を安定させられるかも重要です。
移植の実施報告と決算上の売上・利益は、別々に確認しましょう。

条件・期限付き承認後も有効性と安全性の検証が続く

今回承認されたのは、iPS細胞を用いた再生医療等製品です。
条件・期限付き製造販売承認を受けた後も、製造販売後臨床試験や調査等による有効性・さらなる安全性の検証が必要になります。
企業は付された期限内に改めて製造販売承認を申請し、審査を受ける必要があります。

追加検証の結果が不十分であれば、継続販売に影響する可能性があります。
承認取得や保険適用だけで、検証が終わったとは判断できません。

材料に飛びつくと急落に巻き込まれるリスクも

承認ニュース直後の急騰時における飛びつき買いは非常に危険です。
過去には期待先行で株価が膨らみ、その後に急落した事例も少なくありません。

価格決定を待つ段階は過ぎており、今後は販売実績と費用の開示を基に、株価が織り込む期待と比較する必要があります。
期待に届かない販売や追加検証の結果、増資による希薄化など、買う前に想定を見直す条件を決めておきましょう。

まとめ|iPS細胞株は実用化後の供給・収益と追加検証を見極める

2026年3月6日の条件・期限付き製造販売承認を経て、リハートとアムシェプリは保険診療で使用できる段階へ進みました。
今後は、供給・販売の積み上げと製造販売後の検証を通じて、事業の実績を確認する段階です。

関連銘柄を選ぶ際は、製品ごとの開発段階と、現在の提携・供給体制を確認しましょう。
治験中の企業と、製造用の材料を供給する企業では、業績に影響する条件が異なります。

承認や保険適用は、利益拡大や投資リターンの保証ではありません。
将来性に加え、実際の売上・費用と株価が織り込む期待を照らし合わせて判断したいところです。

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執筆者情報

nari

石塚 由奈

日本投資機構株式会社 証券アナリスト(CMA) テクニカルアナリスト(CMTA®)

国内株式、海外株式、外国為替の領域で経験豊富なアナリスト・ファンドマネージャーのもと、金融市場の基礎・特徴、マクロ経済の捉え方、個別株式の分析、チャート分析、流動性分析などを学びながら、日本投資機構株式会社では唯一の女性アナリストとして登録。自身が専任するLINE公式など各コンテンツに累計7000名以上が参加。Twitterのフォロワー数も3万人を超える人気アナリスト。

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