高市関連銘柄2026年版|重点17分野・予算122兆円で狙う本命テーマ株を徹底解説

大畠 典仁

日本投資機構株式会社 アナリスト

高市関連銘柄2026年版|重点17分野・予算122兆円で狙う本命テーマ株を徹底解説

高市早苗首相が掲げる「責任ある積極財政」が、ついに予算という数字として動き出しました。2026年度の一般会計は122兆3,092億円と2年連続で過去最大を更新。

AI・半導体支援に1兆2,390億円、防衛関係費は初めて9兆円を突破しています。「高市銘柄」と呼ばれる政策連動型テーマ株が再び注目を集めているのは、この予算の裏付けがあるからです。

本記事では、2026年度予算の構造から読み解く国策銘柄の選別術と、各分野の注目企業を徹底解説します。さらに、SpaceXのIPO観測を追い風に宇宙ビジネスへの関心が世界的に高まっており、高市政権が国策として推進する衛星コンステレーション・宇宙安全保障との相乗効果も期待されています。

目次

高市関連銘柄とは?政策連動型テーマ株の代表格

高市銘柄とは?政策連動型テーマ株の代表格

高市銘柄とは、高市早苗首相が推進する政策に関連する企業群を指します。単なる政治関連株ではなく、経済安全保障・通信・AI・防衛・宇宙など、国策テーマと最先端技術が交差する領域の企業群です。政策方針が株式市場を動かす代表例として、投資家の間で広く認知されています。

2021年総裁選から2025年就任まで

高市銘柄が最初に注目されたのは2021年の自民党総裁選です。高市氏の出馬をきっかけに、防衛・経済安全保障・デジタル政策が同時に意識され、NEC・富士通・ソニーグループなどが短期的に上昇しました。政策テーマが市場心理を動かした典型的な局面として、今も投資家の記憶に残っています。

そして2025年、高市早苗氏が日本初の女性首相に就任。国の成長戦略を担う分野が一斉に動き出し、「政策連動型の資金流入」が再び起きています。テーマの構造を早期に理解した投資家が次の上昇波の主役になれるでしょう。

2026年度予算が示す「政府の本気度」

新年度予算案の公表は、政府がどの産業を「勝ち筋」と見ているかを公に宣言するイベントです。2026年度予算の特徴は、単年度で終わらない長期的な投資スキームにあります。重点17分野に対して数年単位の基金設置や税制優遇がセットで提示されるため、投資家は「来期以降の収益の見通し」を高く評価できます。

これは、株価のPER(株価収益率:投資家が将来の利益をどう評価するかを示す指標)が切り上がる「リレーティング」の根拠となります。政府支出が民間投資を誘発する「呼び水」として機能し、関連銘柄の業績を長期的に押し上げる強力なファンダメンタルズが形成されます

経済安全保障の核心|半導体・素材・レアアース

経済安全保障の核心|半導体・素材・レアアース

高市氏の政策の柱は、サプライチェーン(供給網)の自立化・国内生産の回帰・技術流出の防止といった経済安全保障です。半導体・素材・海洋資源の分野で、具体的な予算と政策が動き始めています。

半導体の国産化は国策の最前線

日本政府は兆円規模の半導体支援を継続中です。TSMCの熊本工場(JASM)への累計1.2兆円超の支援、次世代半導体の国産化を目指すラピダスへの大型補助金も実行・計画されています。2026年度予算ではAI・半導体支援に1兆2,390億円が計上され、国策の本気度が数字に表れています。

恩恵を受ける銘柄は、SCREENホールディングス・東京エレクトロン・SUMCOなどの製造装置・材料メーカーです。半導体支援は高市氏が一貫して訴えてきた「経済安保の基礎インフラ整備」と軌を一にするため、今後も関連銘柄が恩恵を受け続ける可能性が高いでしょう。

素材・装置産業にも恩恵が広がる

レアアース代替材や半導体製造に不可欠なフォトレジスト(回路パターンを焼き付ける感光材料)などは、国際的な供給途絶リスクが高く、経済安全保障上の重要品目です。JSR・信越化学・日東電工といった日本企業が高い技術的優位性を持ち、サプライチェーン安定化支援と歩調を合わせて再評価されています。

南鳥島沖のレアアース試掘が成功|海洋資源も動き出す

重点17分野の「海洋」分野では、中国依存度の高いレアアースの国産化が急務です。2026年1〜2月にかけて、JAMSTEC(海洋研究開発機構)が地球深部探査船「ちきゅう」で南鳥島沖の試掘を実施し、水深約6,000メートルからのレアアース泥の引き上げに成功しました。電気自動車のモーターに不可欠なジスプロシウムやネオジムを含むとみられ、商業化への道筋が具体化すれば関連銘柄への強力な追い風となります。

造船がメインテーマへ昇格|スーパーサイクルの始まり

造船がメインテーマへ昇格|スーパーサイクルの始まり

これまで「枯れた産業」と見なされがちだった造船業が、高市政権下では経済安全保障の最前線として脚光を浴びています。国防力の強化と、海洋国家としての物流インフラ維持がセットで予算化されているからです。

今治造船がJMUを子会社化|世界4位の巨大グループが誕生

2026年1月、国内造船最大手の今治造船が業界2位のジャパンマリンユナイテッド(JMU)を子会社化しました。両社合算の国内シェアは50%超世界シェアで第4位の巨大造船グループが誕生しています。今治造船が量産型商船の建造能力を、JMUが艦艇・特殊船の技術力を持ち寄ることで、「数を造る力」と「技術で勝つ力」を兼ね備えた体制が整いました。

2026年度予算では有事の際の徴用も視野に入れた「多機能型商船」の建造支援や、自衛隊の艦艇ドック拡充に巨額の資金が投じられます。受注残高が数年先まで埋まる「スーパーサイクル」が本格化しており、関連銘柄の中長期的な業績拡大が期待されます

📌 造船テーマの注目ポイント

✅ 今治造船+JMUで国内シェア50%超・世界4位の巨大グループが誕生
✅ 防衛費増額による艦艇需要と商船スーパーサイクルの”二重の追い風”
✅ 受注残高は数年先まで積み上がる長期テーマ

防衛×宇宙×サイバー|高市銘柄の核心テーマ

防衛×宇宙×サイバー|高市銘柄の核心テーマ

高市氏は経済安全保障を防衛産業の強化と位置づけ、防衛・宇宙開発・サイバー安全保障を日本経済の新たな柱として育てるべきだと訴えてきました。2026年度防衛関係費は初の9兆円超。予算の重点は「正面装備」から宇宙・サイバーという「新領域」へとシフトしています。

防衛産業の拡大と関連銘柄への波及

「装備の国産化・内製化」を追い風に、主契約企業の三菱重工・IHI・川崎重工の収益機会が広がっています。再編・強靭化が進むサプライチェーンでは素材・部材・精密加工の内製比率が高まり、島津製作所・住友電工・日本製鋼所といった周辺企業にも資金が波及しています。ミサイル・無人機・艦艇・センサー計測系など案件の裾野が広い点が、テーマ買いを継続させる要因です。

宇宙産業は実需産業へ|衛星コンステレーションが国策化

2026年度予算では、自衛隊の通信環境を強化するため、多数の小型衛星を連携させる「衛星コンステレーション(衛星群を網目状に配置して地球全域をカバーするシステム)」の構築に巨額の予算が割り当てられます。これは大手重工メーカーだけでなく、衛星用の特殊センサーや通信アンテナを供給する中小・ベンチャー企業にまで商機を広げるものです。

宇宙ビジネスを巡る動きはさらに加速しています。SpaceXがIPO(株式公開)を視野に入れた動きを見せており、民間宇宙産業が「夢のビジネス」から株式市場で評価される「実需産業」へと変貌しています。JAXAも2026年、月面探査ミッションや商業打ち上げの拡大を本格化させており、国内の宇宙関連企業への期待が一段と高まっています。

宇宙輸送関連では三井E&S・IHIエアロスペースが再注目され、通信衛星ではスカパーJSATが国策との連動性を高めています。

能動的サイバー防御が国産ソフト需要を喚起

サイバー攻撃を未然に防ぐ「能動的サイバー防御」の法整備とともに、2026年は防衛網の抜本的な刷新予算が執行されます。政府機関や重要インフラを支える国内のセキュリティソフト開発企業にとって、「強制的なリプレース(既存製品の入れ替え)需要」が発生する好機です。海外製品の排除が進む中、国産の暗号技術や脆弱性診断ツールを持つ銘柄の希少性が一段と高まります

AI・量子・合成生物学|次世代国策テーマの全容

AI・量子・合成生物学|次世代国策テーマの全容

高市氏はAIと量子技術を「国家競争力の要」と位置づけ、倫理ルールの整備と産業実装を同時並行で進めるべきだと主張してきました。2026年度予算ではさらに「合成生物学」という第三の柱が加わっています。

国策AIで動く高市銘柄

生成AIの社会実装が進むなか、ソニーグループ・富士通・日立製作所・ブレインパッドなどが業務最適化・公共向け案件で存在感を拡大しています。半導体ではエッジ/車載AI処理でルネサスエレクトロニクスが国産基盤の要として注目度を高めています。AIの運用基盤となるデータセンター・ネットワークの国内整備加速により、KDDIとNTTデータなどの安定成長も期待されます。

量子技術が「研究」から「産業実装」へ移る節目

量子技術はこれまで「夢の技術」として語られてきましたが、2026年度予算ではいよいよ産業実装に主眼が置かれます。政府は特定の海外メーカーに依存しない純国産の量子コンピュータ・コンポーネントの整備を急いでおり、量子ビットの制御装置や超電導冷凍機など周辺デバイスを製造する国内企業への直接支援が拡大します。量子暗号通信・量子計算ではNEC・富士通・東芝が研究を主導しており、「量子未来社会ビジョン」(内閣府)に沿った産学官連携が進んでいます。

合成生物学|次世代の半導体となる国策テーマ

バイオ技術とデジタルを融合させた「合成生物学(微生物などの生物を設計・改変して有用物質を生産する技術)」は、高市政権が掲げる経済安保の第三の柱です。石油由来の製品をバイオ素材に置き換える「バイオものづくり」は、資源輸入への依存を減らす国策として予算が集中しています。

2026年度予算では、微生物を使って有用物質を生産する「バイオファウンドリ」の拠点を全国に整備する予算が具体化します。これはかつての半導体工場誘致に匹敵するインパクトを地域経済に与えるものです。プラント建設を担うエンジニアリング企業から特殊な培養技術を持つバイオベンチャーまで、幅広い裾野に国費が注入されます。

通信・デジタルインフラ改革で動く銘柄

通信・デジタルインフラ改革で動く銘柄

高市氏が総務大臣時代から一貫して主張してきたのが「通信・放送の自由化と透明性」です。NTT法の見直しや周波数のオークション転換議論など、通信政策改革が具体的な投資テーマとして浮上しています。

NTT法見直しのインパクト

2024年の改正NTT法では、NTTに課されていた研究成果の開示義務が撤廃され、一部規制も緩和されました。光通信・半導体・AI領域でのパートナー連携や事業展開の自由度が上がり、グローバル競争力の底上げが期待されています。関連銘柄はNTT・KDDI・ソフトバンクグループ・住友電工などです。

地方創生・インフラ強靭化で広がる内需株

2026年度予算では老朽化したトンネルや橋梁の補修、災害に強い国土づくりのための「国土強靭化」への配分が前年比で大幅増額されます。ドローンやAIを用いたインフラ点検技術への導入補助金も拡充され、ITと土木の両輪を回せる建設コンサルタントや維持管理ソフト提供企業が国策の直接的な恩恵を受けます。富士通・NEC・伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)などが自治体DX・通信インフラ更新で恩恵を受けるとみられます。

高市銘柄の注目銘柄を紹介

高市銘柄の注目銘柄を紹介

高市政権の政策テーマは「経済安全保障」「通信」「AI」「防衛・宇宙・サイバー」が中核を占めます。これらの領域で政策の恩恵を強く受ける本命銘柄を紹介します。

日本電気(NEC)【6701】高市銘柄の代表格

【6701】NEC 週足チャート 2023年1月10日~2025年10月21日

NECは防衛・通信・サイバーセキュリティの3領域を担う高市銘柄の代表格です。防衛省との共同研究による次世代レーダー通信、国内初の量子暗号通信ネットワーク実証(2024年・内閣府SIP計画)、AI分析やクラウド防衛網の統合と、国策・AI・通信の交点に位置します。株価は2023年から緩やかな上昇トレンドを維持しており、政策相場の主役候補として再評価が進む余地があります

日立製作所【6501】防衛×インフラ×AIの複合テーマ

【6501】日立製作所 週足チャート 2023年1月10日~2025年10月21日

日立製作所は防衛×インフラ×AIで構成される複合テーマ株として、高市銘柄の中でも安定感のある本命株です。AIを活用した防衛装備・次世代レーダー開発に加え、電力・交通・ITインフラ分野ではエネルギー安全保障政策を追い風とします。日立Astemoなどのモビリティ系事業の収益化も進んでおり、短期の話題性と安定した収益基盤を兼ね備えた王道銘柄です。

その他の注目高市銘柄

銘柄名市場企業概要
スカパーJSATホールディングス【9412】東証プライム通信衛星17機以上を保有する日本唯一の商用衛星オペレーター。衛星コンステレーション国策化の直接受益者。
セック【3741】東証プライムJAXAや防衛省向けに衛星・宇宙探査機・ミサイル制御ソフトを提供。宇宙技術自立路線と合致。
デジタルアーツ【2326】東証プライム文科省・自治体での導入実績が豊富な国産Webセキュリティのリーダー。高市トレードの定番銘柄。
三井E&S【7003】東証プライム防衛装備庁向けに艦船用エンジンや護衛艦支援装置を納入。防衛費増額・海洋安全保障強化で連動しやすい。
テリロジーホールディングス【5133】東証スタンダードサイバー防衛×政策連動で短期資金が流れやすい小型株。政府・防衛向けの提案力を強化中。

高市銘柄の投資戦略|短期と中長期の2本立て

高市銘柄の投資戦略|短期と中長期の2本立て

高市銘柄は「ニュースで一気に動く短期」と「実際の収益拡大で伸びる中長期」の2本立てで考えるのがコツです。

短期では「期待買い→実績買い」の2段階を狙う

1月に予算案が提示され、3月に成立した後、実際の企業への発注は秋口にかけてピークを迎えます。2026年は予算がついた段階での「期待買い」と、受注が確定した段階での「実績買い」の2段階の波が予想されます。

総裁選・内閣改造・予算成立・受注ニュースなど、日付が読めるイベントを事前にリストアップしておきましょう。政策発表の観測記事→正式発表→受注・入札・提携という順に情報が出てくるため、焦って飛びつかず押し目買いを狙うのが有効です。

中長期では実需拡大に連動する企業を選ぶ

経済安保・通信・防衛・AI・宇宙は一過性ではなく、制度や予算で支えられる分野です。政策が各企業の需要増加につながっているかを数字で確認しましょう。見るポイントは受注残(積み上がっているか)、長期契約の比率(何年契約か)、利益率の推移です。

2026年度からの産業支援策は成果が出ない場合の補助金返還を求めるなど、よりシビアな条件が付きます。国策銘柄という言葉に甘んじることなく、個別企業の技術力と経営計画の妥当性を厳しくチェックする姿勢が求められます

✅ 中長期投資のチェックポイント

受注残は増加・積み上がっているか
長期契約の比率はどのくらいか(3年超が望ましい)
利益率は改善傾向にあるか
④ 補助金依存でなく、自社技術力で勝てる構造

まとめ|中長期でも有望な高市銘柄に乗れ

2026年度の122兆円予算は、高市政権の「積極財政」が実体経済へと流れ込む極めて重要な節目です。造船・量子・バイオ・宇宙・半導体・サイバーと、重点17分野は単なるトレンドではなく、予算という数字に裏付けられた長期テーマへと成長する可能性を秘めています

短期的な株価の浮き沈みに惑わされることなく、国策がどの産業にどのようなスピードで投下されるかの構造的変化を把握し、政策連動型の資金の流れを自身のポートフォリオの成長へとつなげていきましょう。

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執筆者情報

nari

大畠 典仁

日本投資機構株式会社 アナリスト

準大手の証券会社にて資産運用のアドバイザーを務めた後、日本株主力の投資顧問会社の支店長となる。現在は日本投資機構株式会社の筆頭アナリストとして多くのお客様に株式投資の助言を行いつつ、YouTubeチャンネルにも積極的に出演しており、資産運用の重要さを発信している。

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