ペロブスカイト太陽光電池にも使われる注目の”ヨウ素”関連銘柄を紹介!
株式情報 相場展望 日本株 2024.04.10
政府も開発に力を入れる次世代太陽電池「ペロブスカイト太陽電池」の主原料として、現在は「ヨウ素」が注目を集めています。
このヨウ素、実は日本が世界有数の生産量と世界的なシェアを誇っているのです。
日本国内で生産された物質を利用して、再生可能エネルギーへのシフトを進められるため、今後このヨウ素がますます注目を集めそうです。
そこで、いったいこの「ヨウ素」というのはどのような物質なのかを解説し、関連銘柄を紹介したいと思います。
目次
千葉県は世界の「ヨウ素」の25%を生産している!?
「ヨウ素」は昆布などに含まれている栄養素の一種でもあり、日本人にとって非常に身近なものです。
そんなヨウ素ですが、工業用にも使用されており、そのほとんどはチリと日本で生産されています。
ちなみに、日本は全世界の30%のシェアを誇っており、チリに次いで世界2位の生産量です。
さらに、実は日本のヨウ素の80%が千葉県で作られており、千葉県単独でも世界シェア約25%となっているんです。
ヨウ素は海水や鉱物などにも含まれているのですが、濃度が低く生産には向いていません。
ではなぜ?千葉県が世界的な産地になっているのか?それは地下に南関東ガス田があるためなんです。
この地層にガスとヨウ素を含んだ地下水があり、この地下水に含まれるヨウ素は通常の海水のなんと2000倍近くもあると言われているんです?
ヨウ素の特徴は?何に使われているの?
ヨウ素は強い殺菌作用があり、医療用殺菌剤として広く利用されています。
イソジンなどのうがい薬にも使われているため、身近に感じる人も多いのではないのでしょうか?
さらにレントゲンの造影剤や偏光フィルムなどにも利用されており、最新技術にも必須の元素となっています。
新興国の所得水準の向上により造影剤の需要が増加していることにより、世界的に需要は拡大傾向にあります。
次世代太陽電池として注目が集まっている「ペロブスカイト太陽電池」の主原料もヨウ素であり、今後の需要拡大に期待が持てると見ています。
注目集まるヨウ素関連銘柄を紹介
【4107】伊勢化学工業
【4107】伊勢化学工業 日足チャート (2023年10月2日~2024年4月4日)
東証スタンダード。ヨウ素の国内首位の企業で、天然ガスや電子機器向けの金属化合物も取り扱っています。
生産量は国内シェア約45%、全世界では約15%を誇っています。
アメリカにも生産拠点があり、2つの生産拠点から輸出できることも強みとなっています。
【1663】K&Oエナジーグループ
【1663】K&Oエナジーグループ 日足チャート (2023年10月2日~2024年4月4日)
東証プライム市場。天然ガス開発から都市ガス供給まで行うグループ企業です。
【8015】豊田通商株式会社と出資して「K&Oヨウ素株式会社」を設立。工業用及び医薬用ヨウ素・ヨウ素化合物の製造並びに販売を行っています。
【1605】INPEX
【1605】INPEX 日足チャート (2023年10月2日~2024年4月4日)
東証プライム。原油・ガスなどの資源開発の大手企業です。
水溶性天然ガス生産の副産物としてヨウ素を取り出して製品化を行っています。
【4360】マナック・ケミカル・パートナーズ
【4360】マナック・ケミカル・パートナーズ 日足チャート (2023年10月2日~2024年4月4日)
東証スタンダード。臭素化合物の大手企業で、難燃剤やファインケミカル事業が主軸となっています。
臭素化・ヨウ素化技術に力を入れており、化学中間原料の供給を行っています。
ヨウ素関連銘柄は少ないですが、今後の需要拡大の期待もあるため、今後の株価推移に注目しておいても損は無いと考えられます。
資産形成の一助としてポートフォリオへの組み入れもご検討ください。
株式情報 相場展望 日本株 2024.04.10
この記事を書いた人
日本投資機構株式会社 データアナリスト
日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト(CMTA®)
日本ディープラーニング協会認定ジェネラリスト(G検定)
日本投資機構株式会社 データアナリスト
テクニカルアナリスト(CMTA®)
ジェネラリスト(G検定)
総合鉄鋼メーカーに勤務していた経験を活かした、鉄鋼・自動車市場の分析及び情報収集を得意とし、データの集計・分析に基づいた統計等をもとに銘柄の選定を行う希少なデータアナリスト。AIに関する資格も有しておりデータサイエンティストとしても活動の幅を拡げている。
アクセスランキング
- デイリー
- 週間
- 月間