伊藤忠商事<8001>5,000円台前半まで下落し方向感なくボックス圏を上下に推移中…決算発表で株価どうなる?

株式情報 投資戦略 相場展望 日本株 2023.11.09

高橋 佑輔 高橋 佑輔

11/6に第2四半期決算発表を迎えた伊藤忠商事<8001>。6月下旬に年初来高値5,900円をつけてから、5,000円台後半での高値圏で推移していました。

 

しかし、9月下旬から軟調な推移が続き、直近は5,000円台前半まで下落し、そのまま方向感なくボックス圏を上下しています。

 

そのような中、 決算発表を迎えた同社ですが、ここからどれくらいの範囲で株価が推移することが予測されるのでしょうか?

 

 

伊藤忠商事<8001>の第2四半期決算前後の株価動向は?

同社の株価は、決算を挟んだ1ヶ月間(10月下旬~11月下旬)で、例年どのような傾向が見られるのでしょうか?そのデータ分析の結果がこちらです。

 


※上記グラフは「シナジスタ」の独自システムによるデータ分析による結果です

 

2000年から2022年の株価の推移を見ると、上昇傾向が16回、下落傾向が6回、変わらずが1回見られます。この数字を見る限り、明確に上昇傾向があると読み取れるでしょう。

 

変動幅を見ると、10%以上の変動は上下合わせて8回見られます。その中には、15%以上の変動や下落時には20%以上の変動も見られます。

 

対して、5%以内の変動は、変わらずも含めると上下合わせて9回見られます。その他は中程度の変動ですので、この時期に比較的大きく変動する可能性が高いでしょう。

 

これらを考慮すると同社の株価は、この時期に全体として明確に上昇傾向があるうえ、変動幅も比較的大きくなるでしょう。

 

ただし、下落時は小幅にとどまることが少なく10%以上の変動になる傾向も見られます。万が一、下落に方向感が出る場合は、まずは5%を目安にし、それでも勢いが止まらない場合は10%を想定するなど、段階的に目安を変化させると良いでしょう。

 

では、同社の株価は、決算発表前後でどれくらいの範囲で株価が推移することが予測されるのでしょうか?

 

伊藤忠商事<8001>の目標株価は?

 

データ分析によると、ここから株価が以下のような範囲で推移することが予測されます。

 

【目標株価】
上値目安:5,770円
下値目安:4,826円

※10/25終値5,382円を基準に計算

 

これまでの株価を分析した結果を見る限り、上昇幅は約7.2%、下落幅は約10.3%と考えられます。よって、上値は「5,770円」、下値は「4,826円」が目標株価と考えられるでしょう。

 

上値の目安に到達した場合は、直近よりもやや上向く水準に届きます。しかし、引き続きボックス圏の推移は変わらず、ここから勢いよく更に上昇することは考えにくいでしょう。

 

しばらくの間は、25日移動平均線と75日移動平均線がお互いに上抜け下抜けを繰り返すなど、次の展開が起きるまで、時間が掛ることになるでしょう。

 

しかし、この時期の傾向をふまえると、急な変化もないことはありませんので、移動平均線などを目安に、変化がないか引き続き見ていくのが良いでしょう。

 

反対に、下値の目安に到達した場合は、現在株価の下に位置している200日移動平均線を下抜けします。

 

今年の初め頃は、3,900円前後を推移していたので、そこまでの下落にはなりませんが、200日移動平均線に接近するのは、4月初旬以来です。

 

それをふまえると、ここから低迷する可能性もありますので、もし保有中であれば事前に手仕舞いのタイミングを決めておくなど準備をしておくのが良いでしょう。

 

このように同社は、例年の傾向では明確に上昇傾向があるものの、今年はボックス圏を推移しているうえ、移動平均線の位置を見ると、違った傾向がみられそうです。

 

そういった意味では、大きく変動するよりも、小幅に変動することと、万が一の下落リスクを想定して見ていくのが良いかもしれません。

 

いずれにしても、ボックス圏が続いていることもあり、思った方向と反対方向に動きやすい時期にきていると考えられます。

 

そのようなボックス圏特有の動きはリスクになりますので、積極的に売買することなく、様子見を続けていくのが良いでしょう。

 

ぜひ、このような情報をもとに、あなたの投資スタンスを決めてみてはいかがでしょうか。

 

※本記事は2023/11/1時点の株式市場の状況をもとに執筆しました。年初来高値などの更新日や移動平均などの記載については、誤差が生じる場合がございます。予めご了承くださいませ。

株式情報 投資戦略 相場展望 日本株 2023.11.09

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この記事を書いた人

高橋 佑輔

トレード歴12年以上の現役トレーダー。トレーダーとして2008年より開始し、過去12年間で11年利益を上げる。相場の値動きの「法則」を発見し、その法則を戦略化したシステムトレードで自己資金を運用中。単年で負ける年もあったものの12年間以上、安定的な成績を上げ、堅実に利益を積み上げる。

 

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