防災関連銘柄とは|地震・台風・水害対策で注目の本命株9選と一覧

大畠 典仁

日本投資機構株式会社 アナリスト

防災関連銘柄とは|地震・台風・水害対策で注目の本命株9選と一覧

近年は地震や台風、豪雨などの自然災害が全国各地で発生しており、防災への関心はこれまで以上に高まっています。国や自治体による防災・減災投資も拡大しており、株式市場では防災関連銘柄が継続的なテーマとして注目されています。

一方で、防災関連銘柄と一口に言っても、防災設備、インフラ整備、停電対策、災害復旧など対象となる分野はさまざまです。防災関連銘柄を正しく理解するためには、どの企業がどの需要の恩恵を受けるのかを把握することが重要です。

本記事では、防災関連市場の全体像や注目される理由、本命株についてわかりやすく解説します。

目次

防災関連銘柄は災害対策需要の拡大で注目される

防災関連銘柄は災害対策需要の拡大で注目される

防災関連銘柄は、特定の災害だけで注目されるテーマではありません。近年は地震や台風、豪雨などの自然災害が相次いで発生しており、防災・減災への意識が高まっています。弊社のお客様の中でも防災設備やインフラ整備、災害対策サービスを手掛ける企業についての問い合わせをいただくことがあり、継続的な注目は集まっています。

自然災害の増加が防災投資を後押ししている

日本は地震や台風、豪雨などの自然災害が発生しやすい国です。災害による被害を最小限に抑えるため、国や自治体は防災設備の整備やインフラ強化を進めています。また、企業においても事業継続計画(BCP)への関心が高まっており、防災関連市場は拡大傾向にあります。

防災関連銘柄は平時から需要が存在する

防災関連銘柄の特徴は、災害発生時だけでなく平時にも需要があることです。防災設備の更新、避難施設の整備、老朽化したインフラの補修などは継続的に行われています。そのため、防災関連企業の中には、一時的なテーマ株ではなく中長期的な成長が期待される企業も存在します。

防災関連銘柄は防災・減災と復旧の2分野で理解しやすい

防災関連銘柄は防災・減災と復旧の2分野で理解しやすい

防災関連銘柄と一口に言っても、恩恵を受ける企業はさまざまです。株式市場では大きく、災害を未然に防ぐ防災・減災分野と、被害発生後に動く災害復旧分野の2つへ資金が向かう傾向があります。どの企業がどの需要と関わっているのかを理解することで、防災関連銘柄の全体像が見えやすくなります。

防災・減災分野は災害発生前の需要を取り込む

災害による被害を未然に防ぐため、防災設備や監視システム、非常用電源などへの投資が進んでいます。また、河川改修や堤防強化などの減災対策も重要視されており、防災関連銘柄の中でも継続的な需要が期待される分野です。

災害復旧分野は被害発生後に需要が拡大する

地震や台風などの災害が発生すると、道路や橋梁、電力設備、通信設備などの復旧工事が必要になります。そのため建設会社やインフラ関連企業は、復旧需要による恩恵を受けることがあります。被害規模によっては工事が長期化するケースもあり、中長期的な業績拡大につながる場合もあります。

防災関連銘柄は国土強靭化政策との関連性が高い

防災関連銘柄は国土強靭化政策との関連性が高い

防災関連銘柄が継続的に注目される背景には、国による国土強靭化政策があります。自然災害による被害を軽減するため、道路や橋梁、河川、上下水道などの老朽化したインフラ整備が進められており、防災関連企業にとっては重要な追い風となっています。

国土強靭化は防災関連市場を支える重要な政策

日本では大規模災害への備えとして、国土強靭化基本計画に基づく防災・減災投資が継続されています。河川改修や堤防強化、耐震化工事などは一度で終わる事業ではなく、長期間にわたって予算が投入される傾向があります。そのため、防災関連銘柄は単なる災害テーマではなく、政策関連銘柄としての側面も持っています。

インフラ老朽化対策も追い風となる

高度経済成長期に整備されたインフラの老朽化が進んでおり、近年は更新需要が拡大しています。橋梁やトンネル、上下水道設備などの維持管理は、防災対策と切り離せない課題です。そのため、防災関連企業の中には災害対策だけでなく、インフラ更新需要による恩恵も期待される企業が存在します。

防災関連銘柄は災害テーマごとに見ると理解しやすい

防災関連銘柄は災害テーマごとに見ると理解しやすい

防災関連銘柄は対象となる分野が幅広いため、ひとまとめにして考えると全体像が見えにくくなります。そのため、防災関連市場を理解する際は、台風や地震、水害、停電対策など災害テーマごとに整理すると分かりやすくなります。

自然災害ごとに恩恵を受ける企業は異なる

例えば台風や豪雨では排水設備や護岸工事関連企業が注目されやすく、地震では耐震補強や建設関連企業への関心が高まります。また、停電が発生した場合には電力設備や非常用電源関連企業が物色されることがあります。同じ防災関連銘柄でも、災害の種類によって注目される企業は大きく異なります。

台風・水害対策や、近年急増する熊などの獣害対策は、それぞれ専用の記事で個別に解説しています。災害テーマごとの本命株を深掘りしたい方は、あわせてご覧ください。

テーマ別に見ることで投資機会を探しやすくなる

防災関連市場は今後も拡大が期待されますが、すべての企業が同じ恩恵を受けるわけではありません。どの災害リスクが注目されているのかを把握し、それぞれのテーマに強みを持つ企業を確認することが重要です。

防災関連銘柄の本命株9選

防災関連銘柄の本命株9選

防災関連銘柄は、防災設備、防災インフラ、停電対策、災害復旧など幅広い分野に広がっています。そのため、単純に「防災関連」という括りで見るのではなく、どの災害リスクや需要と関わっているのかを確認することが重要です。ここでは、防災関連市場との関連性が高い注目企業を紹介します。

防災関連銘柄一覧

銘柄名証券コード防災との関連性
地盤ネットHD6072地盤調査や住宅地盤解析を手掛ける。地震や液状化対策への関心が高まる場面で注目されやすい防災関連銘柄。
ショーボンドHD1414橋梁やトンネルなど社会インフラの補修・補強工事を展開。老朽化対策や防災インフラ整備需要との関連性が高い。
能美防災6744火災報知設備や防災システムの大手。公共施設や商業施設の防災強化需要を取り込む代表的な防災関連銘柄。
不動テトラ1813護岸工事や消波ブロック工事に強みを持つ。台風や豪雨による水害対策、防災インフラ整備との関連性が高い。
ミライト・ワン1417通信インフラや電力設備工事を手掛ける。災害時の通信網強化やインフラ復旧需要の恩恵が期待される。
ウェザーニューズ4825民間気象情報サービス大手。台風や豪雨などの気象データを提供し、防災・減災分野で重要な役割を担う。
技研製作所6289圧入技術を活用した防災・減災工事に強みを持つ。堤防整備や土砂災害対策などの需要拡大が期待される。
ホーチキ6745火災報知設備や防災機器を展開。防災意識の高まりや設備更新需要を背景に注目される防災設備関連銘柄。
NJS2325上下水道コンサルティングを手掛ける。浸水対策や老朽化した水インフラ更新需要との関連性が高い。

防災関連株はテーマ性で買われやすく、業績の裏づけがなければ短期的な上昇で終わることもあります。アナリストが今注目している銘柄も、判断材料に加えてみませんか。

防災関連銘柄は中長期テーマとしても注目される

防災関連銘柄は中長期テーマとしても注目される

防災関連銘柄は、災害発生時に注目されるテーマという印象を持たれがちです。しかし実際には、防災設備の更新やインフラ整備は継続的に行われており、一時的なテーマではありません。

防災投資は一度で終わるものではない

防災設備やインフラは導入して終わりではなく、定期的な更新や保守が必要です。また、災害発生後には新たな課題が見つかることも多く、防災対策は継続的に見直されています。そのため、防災関連企業は単発の需要だけでなく、長期的な市場拡大の恩恵を受ける可能性があります。

企業や自治体でも防災対策の重要性が高まっている

近年は国だけでなく、自治体や民間企業でも防災対策への投資が進んでいます。非常用電源の導入や防災システムの整備、BCP対策の強化などは今後も継続が見込まれる分野です。そのため、防災関連銘柄は自然災害の発生状況だけでなく、防災意識の高まりそのものが追い風となるテーマと言えるでしょう。

防災関連銘柄投資で確認したいリスク

防災関連銘柄投資で確認したいリスク

防災関連銘柄は、防災・減災需要や国土強靭化政策を背景に注目されるテーマです。しかし、防災関連という理由だけで株価が上昇し続けるわけではありません。投資を検討する際は、テーマ性だけでなく業績や受注状況も確認することが重要です。

防災需要が業績へ反映されるまで時間がかかることもある

防災関連企業は災害発生後すぐに利益が増えるとは限りません。防災設備の導入やインフラ整備は予算化や発注を経て進められるため、実際に業績へ反映されるまで一定の時間を要するケースがあります。そのため、短期的な話題だけで判断するのではなく、中長期的な受注動向にも注目したいところです。

テーマ性だけで物色される場面には注意が必要

株式市場では防災意識の高まりや災害発生をきっかけに、関連銘柄へ資金が集中することがあります。しかし、実際の業績拡大が伴わなければ、株価が一時的な上昇で終わるケースも少なくありません。防災関連銘柄を分析する際は、企業の事業内容や成長性を確認しながら冷静に判断することが大切です。

まとめ|防災関連銘柄は中長期で育つ政策テーマ

防災関連銘柄は、地震や台風、豪雨などの自然災害への備えとして注目されるテーマです。防災設備、防災インフラ、災害復旧といった幅広い分野に関連しており、国土強靭化政策やインフラ更新需要とも深い関わりがあります。

また、防災関連銘柄と一口に言っても、台風対策、水害対策、地震対策、停電対策などによって恩恵を受ける企業は異なります。そのため、防災関連市場を理解する際は、各テーマごとの特徴を把握することが重要です。

防災需要は一時的な話題ではなく、中長期的に継続が期待される分野です。関連企業の事業内容や業績動向を確認しながら、防災関連銘柄の中から有望な投資先を探してみてはいかがでしょうか。

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執筆者情報

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大畠 典仁

日本投資機構株式会社 アナリスト

準大手の証券会社にて資産運用のアドバイザーを務めた後、日本株主力の投資顧問会社の支店長となる。現在は日本投資機構株式会社の筆頭アナリストとして多くのお客様に株式投資の助言を行いつつ、YouTubeチャンネルにも積極的に出演しており、資産運用の重要さを発信している。

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