好決算なのに株価が下がる理由とは?その後の株価はどうなる?

好決算を発表したのにも関わらず、その企業の株価が大きく下落することが度々あります。

こうした値動きを見かけて、「業績が良いのになぜ買われないの?」「株価は業績が良ければ上がるんじゃないの?」と疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、「好決算を発表したのに株価が下落してしまう」原因について解説し、そうした銘柄は買いなのかを考えていきます。

目次

好決算を発表したのに株価が下落する3つのケース

1:市場予想を下回る決算で失望売りが波及

有名な企業であれば、実際の決算発表の前に、多くアナリストが業績を予想しています。

規模が小さい企業ではアナリストがカバーしていないケースが多いですが、その場合でも「会社四季報」などが業績予想を発表しています。

こうした情報を見ながら多くの投資家が銘柄を売買していますから、予想を下回る決算内容が発表されると失望が広がってしまいやすいです。

2、「織り込み済み」で利益を確定する売りが加速

決算内容が市場予想通りの結果であったとしても、決算発表を機に利益を確定する売りが加速する可能性があります。

特に、事前に株価が業績の上振れなどを期待して大きく上昇していた場合には、利益を確定する売りが強まりやすいと考えられます。

3、業績のピークアウトで「好材料出尽くし感」が台頭

現在の業績が良好であったとしても、将来の業績が悪化しそうであれば、株価は下落してしまいます。

特需など一過性の要因で収益が伸びている場合には、特にこの「好材料出尽くし感」が意識されやすいと言えるでしょう。

また、たとえ増収増益が続いていたとしても、高い成長率が期待されてきた企業の収益の伸び率が失速することで、「好材料出尽くし」と市場に捉えられることも多いため注意が必要です。

保有銘柄が好決算を発表したのに下落!どうすれば良い?

保有銘柄が好決算を発表したのに下落してしまった場合、その下落が短期的なものかを見極めることが大切です。

たとえば、先ほどの3つのケースのうち「市場予想の下振れ」や「業績のピークアウト」による下落の場合には不透明感が続き、調整が長引きやすいと考えられます。

一方、業績が市場予想を下振れたわけではなく、ただ「織り込み済み」で売られただけで、今後も好業績が続く期待が高いのであれば、売り一巡後に見直し買いが向く期待は高いでしょう。

まずは、会社四季報や証券会社のアナリストが出している業績予想と実際の業績を比較し、大きく下振れていないか確認したいです。

その上で、企業が決算とともに発表するコメントを参考に、今後も業績の拡大が続くか考えるのが良いでしょう。

決算発表による下落で値ごろ感の増した銘柄を買いたい場合にも、同じように考えると、良い銘柄を下値で拾えるかと思います。

好決算でも下落リスク!決算ギャンブルは避けるべき?

このように好決算を発表したとしても株価が下落してしまうことがあるため、ただ「業績が良いから」という理由だけで決算発表を持ち越すのはオススメできません。

業績が良い銘柄であったとしても、決算発表で下落する可能性を視野に入れながら、売買判断を行う必要があります。

決算後の下落を許容出来ないという場合は、いっそ決算前に売ってしまうのも作戦の1つです。

勿論、その場合は決算で上昇した場合の利益を取り逃すことになります。

しかし、決算で大きく下落してしまって、売りたくても売れなくなってしまうという最悪の事態は回避できます。

長期保有を念頭に置いている場合は、保有株数を減らしておいて下落した場合には買い増しを狙うのも良いでしょう。

また、決算発表後の下落は、事前に企業価値が高く評価されすぎている場合や、期待感から株価が上昇しすぎている場合に起きやすいです。

逆に言えば、決算発表前に株価が安値圏に位置しており、株価が期待を織り込んでいないようであれば、大きく下落するリスクは少ないと言えます。

「決算発表前」には、保有銘柄の整理を考えよう!

好決算にもかかわらず株価が下落する要因は様々で、今回ご紹介した他にも相場全体の環境が関わってくるケースなどが考えられます。

決算発表後の株価はどうしても普段よりも変動が大きくなりますから、決算発表前には、保有銘柄の直近の情報を改めて調べておくのも重要でしょう。

もし下落したとしても保有を続けたいと思える銘柄なのかを改めて考えて、銘柄を整理する機会にできると良いですね。

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