AI関連銘柄がアツい!過去の急騰銘柄と今注目の有望企業を紹介

AI関連銘柄がアツい!過去の急騰銘柄と今注目の有望企業を紹介

 AI(人工知能)関連株への注目が今、かつてないほど高まっています。

生成AI(ジェネレーティブAI)の登場で技術革新が加速し、関連企業の株価が世界的に上昇したことで、日本の投資家からもAIをテーマとした銘柄が熱視線を浴びている状況です。

本稿ではAI関連株が注目される背景や過去の急騰事例、今注目の有望銘柄、投資時のポイントについて初心者にもわかりやすく解説します。

目次

【AI関連株】は革新的技術で注目を集める新たな成長テーマ

AI関連株はAI技術の活用や提供で成長が期待される企業の株式

AI関連株とは、人工知能(AI)技術を自社の事業に取り入れたり、AIそのものを開発・提供したりする企業の株式を指します。

AIアルゴリズムや機械学習を活用して新サービスを生み出すIT企業、AIチップなど最先端ハードウェアを手掛けるメーカーなど、業種は多岐にわたります。

AIの進化がもたらす新ビジネスの可能性に投資家の期待が集まる

近年のAI技術の急速な進歩により、従来になかったビジネスモデルやサービスが次々と誕生し、企業はAIを活用した業務効率化や製品の高度化で競争力強化に取り組んでいます。

こうした背景から、AI関連銘柄は新たな成長エンジンとして市場の注目を集めているのです。

ChatGPTなど生成AIブームと政策追い風でAI関連株に資金が流入

ChatGPT登場の衝撃を皮切りに「文章も画像も瞬時に生む賢いツール」の概念が広がり、2023 年以降は AI を軸にした産業政策や企業投資が連鎖。テーマ株の物色熱が一段高になりました。

こうした追い風によりAI関連株はテーマ性の高さから一段と注目度が増している状況です。

過去のAI関連株ブームでは急騰銘柄が続出し市場を賑わせた

過去にどんな銘柄が跳ねたのかを知ると、AIテーマの熱狂度と落とし穴が同時に見えてきます。 バブル期の暴騰→失速を振り返ることで、次に同じ局面が来た際に慌てず立ち回るヒントが得られます。

ここでは実際に株価が数倍〜テンバガー級まで膨らんだ企業をピックアップし、どのような材料で資金が集中したのかを整理していきましょう。

2018年前後のAIブームで新興AI銘柄が軒並み急騰

AI技術への期待感が高まった2017〜2018年頃、新規上場したAI関連のベンチャー企業株が軒並み急上昇しました。

例えば、将棋AI開発で知られるHEROZ<4382>は、IPO初値が公募価格の約2倍~に上昇するなど投資家の関心を集めています。

また、PKSHA Technology<3993>も2017年9月のIPOにおいて公募価格2,400円に対し、初値は5,480円程度と約2倍強に上昇し、大きな注目を集めました。

2020年前後にもAI銘柄が物色され、AI insideは株価急騰後に急落

2020年前後にはAIを活用した企業が再び注目され、AI inside<4488>はOCRなどAIソリューション提供で人気化しました。

公開価格3,600円に対し初値は12,600円と3.5倍近い値を付けましたが、その後業績が振るわず株価は急落し、テーマ株特有のリスクも示しています。

2023年の生成AIブームでは関連銘柄に思惑買いが殺到

ChatGPT発表後の2023年には、「生成AI関連」とされる銘柄に短期的な買いが殺到する場面がありました。

たとえば、AIチャット技術を活用すると発表した企業の株が直後に急騰するといった具合です。

実際にユーザーローカル<3984>やグノシー<6047>など、生成AIやChatGPTに絡めた材料が出た銘柄が一時的に株価を大きく上昇させ、市場を賑わせました。

■AI関連株投資にはボラティリティと競争激化への警戒が必要

AI は期待値が先行しやすい分、株価の振れ幅も桁違いです。 上がるスピードに酔いやすい一方で、材料が剥落すれば急降下も当たり前。

ここでは“どこで損切るか”“資金管理をどうするか”といった実践的なリスクコントロールを解説します。

過去に人気化→急落した銘柄を踏まえながら、“攻めどころと守りどころ”を具体的に示していきましょう。

期待先行によるバブル化と株価変動リスクに注意

AI関連株は将来性への期待で一気に株価が跳ね上がる反面、実績が伴わない場合に急落するリスクがあります。

実際、過去にも「AI」と名が付くだけで買われた銘柄が後に失望売りに転じた例が見られました。

テーマ人気に飛び乗る投機的な資金も多いため、株価のボラティリティ(変動性)は高めです。過度な楽観に惑わされず、企業の業績や計画を冷静に見極める姿勢が求められます。

技術革新と競争激化で企業間の明暗が分かれる可能性

AI分野は技術進歩のスピードが速く、国際的な競争も激しいため、全ての企業が勝者になれるわけではありません。巨額の研究開発投資が必要なうえ、海外の巨大テック企業との競争や、人材確保の難しさといった課題も存在します。

例えば、自社AI技術の差別化に成功した企業と、単に流行に乗っただけの企業とで、中長期的な成長持続力に大きな差が生まれる可能性があります。投資する際は個々の企業の競争力と持続性を見定めることが重要です。

半導体需要サイクルなどマクロ要因による業績変動にも留意

AI関連のハードウェア企業では、半導体業界特有の需給サイクルにも注意が必要です。景気変動によりデータセンター向け需要が冷え込めば、製造装置や素材を扱う企業の受注が減少し業績が悪化する可能性があります。

また、米中摩擦による輸出規制強化など、地政学的リスクが関連銘柄の事業環境に影響を与えるケースも考えられます。マクロ経済や政策動向にもアンテナを張り、リスク管理を怠らないことが重要です。

【AI関連注目銘柄一覧】AIベンチャーから大手企業までご紹介

AIインフラを支えるハードメーカーと、アルゴリズムで差別化するソフト企業──どちらに資金が向かうかでリターンは大きく変わります。 

2025年は生成 AI の本格商用化フェーズに入り、半導体製造装置・クラウド GPU需要が膨らむ一方、AI SaaS ベンダーの競争も激化しそうです。

ここでは“規模の強みを持つ大手”と“ニッチを握る新興”の両面から注目銘柄をリストアップしていきます。

東京エレクトロン〈8035〉AI向けチップ需要の拡大が追い風

2022年11月~2025年8月までの月足チャート Tradingviewより引用

先端ロジック半導体の製造装置を手掛け、生成AIサーバー向け高性能 GPU の増産投資が受注を押し上げています。設備投資回復局面ではメモリ向け比率も高まり、24年度後半以降の収益モメンタムが強まる見通しです。

レーザーテック〈6920〉EUVマスク検査で世界シェア独占

2022年11月~2025年8月までの月足チャート Tradingviewより引用

EUVリソグラフィ対応マスク欠陥検査装置で首位を走り、微細化が進む AI チップに不可欠な検査工程を担います。受注残高が過去最高圏で推移し、25 年度の量産立ち上げフェーズでも利益率の高いグローバル需要取り込みが続きそうです。

ソニーグループ〈6758〉AI機能付きイメージセンサーで優位

2022年11月~2025年8月までの月足チャート Tradingviewより引用

自動運転や監視カメラ向け高感度センサーに AI 処理回路を内蔵し、リアルタイム解析を実現。映像×AI を軸にエンタメ・モビリティ両面で新収益源を掘り起こし、半導体セグメントの成長ドライバーとして注目度が高まっています。

その他のAI関連注目銘柄

銘柄名 市場企業概要
【9613】NTTデータ東証プライム大手企業の GPT-4 導入支援や社内データ連携プラットフォーム構築を推進。
【4418】JDSC東証グロース製造業の品質検査や物流の需要予測など、業界固有課題を解くAIを提供
【5574】ABEJA東証グロースデータ収集から学習・推論運用まで一気通貫で支援する「ABEJA PaaS」を提供。
【6501】日立製作所東証プライム鉄道・電力・ビル管理など OT 領域に AI を組み込む Lumada 事業が拡大。
【6702】富士通東証スタンダードハイブリッド量子計算による組合せ最適化サービスを企業・自治体へ提供。

AI技術の進化で関連銘柄の成長余地は今後も大きい

最後に、“なぜ長期でAIを追う価値があるのか”を整理します。 

技術革新のスピードは速いものの、社会実装が進むほどプラットフォームを握る企業は収益基盤が太くなります。

世界の市場規模予測や日本の産官学連携の動向を押さえたうえで、今後 5〜10 年を見据えた成長ストーリーを描いてみましょう。

AIの社会実装が広がり、関連企業の活躍の場は拡大していく

AIは今なお進化を続けており、今後も新たな技術やサービスが生まれる見通しです。

例えば、現在の生成AIに続いて、特定分野に特化したエージェントAIや次世代の機械学習技術が登場すれば、関連企業の活躍の場はさらに広がるでしょう。

AIが幅広い産業で実用化されていけば、それだけ関連銘柄の事業機会も増大し、中長期的な成長が期待できます。

日本企業も官民挙げたAI推進で国際競争力強化に取り組む

日本でも官民の継続的な支援策により、AI産業のエコシステムが整備されつつあります。産官学の連携や、大企業とスタートアップの協業によって、イノベーション創出が加速していくでしょう。

海外勢との競争は厳しいものの、日本企業固有の強みを生かしたAI技術開発が進めば、関連銘柄の評価も一段と高まる余地があります。

投資家にとっても、長期的視野で優れたAI戦略を持つ企業に注目することが重要になりそうです。

AI市場は飛躍的成長が見込まれ、関連企業の収益チャンスも増大

世界のAI市場規模は今後10年間で爆発的に拡大すると予想されています。

ある試算によれば、2022年に約18兆円だった生成AI関連の世界市場は2030年までに数倍以上に成長すると見込まれています。

国内でもAIシステム市場は2023年に約7千億円規模ですが、2028年には2兆5千億円規模まで拡大する予測があり、AIを巡るビジネスチャンスは今後ますます大きくなるでしょう。

まとめ

 AI関連株は革新的テーマとして注目され、多くの有望企業が名を連ねます。

過去には急騰した銘柄も数多く生まれ、その成長性に魅了される一方で、変動の大きさや競争リスクも存在します。

本記事で紹介したポイントを踏まえ、AIの可能性と投資リスクのバランスを見極めながら、将来性ある銘柄を選ぶ参考にしてみてください。

執筆者情報

nari

INVEST LEADERSを運営する顧問投資会社「日本投資機構株式会社」の代表取締役を含めたスタッフ及びサポートアナリストの記事を掲載しています。株式投資や金融に纏わる話題は勿論のこと、読者の暮らしや生活を豊かにするトピックスや情報を共有していきます。

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