定期的にお金が入ってくる仕組みを、株でつくりたい。そう考えたとき、有力な選択肢になるのが日本株の高配当ETF(上場投資信託)です。2024年に始まった新NISAでは分配金を非課税で受け取れるため、人気は年々高まっています。
高配当ETFの魅力はシンプルで、1銘柄買うだけで数十社の高配当株にまとめて投資できること。しかも代表格の「NF・日経高配当50 ETF(1489)」なら、1口3,000円台から買えます。
この記事では、日本株の高配当ETFをランキング形式で紹介し、利回り・信託報酬・純資産総額を2026年の最新データで比較します。選び方のポイントと新NISAの活用法まで、初心者の方にも分かるように解説していきます。
日本株の高配当ETFとは?個別株投資にはない魅力

日本株の高配当ETFとは、配当利回りの高い日本企業を数十社まとめてパッケージにした上場投資信託のことです。東京証券取引所に上場しているので、個別株と同じようにリアルタイムで売買できます。
個人で高配当株を何十社も買い集めるには、資金も手間もかかります。ETFならその作業を1回の買い付けで済ませられる。これが最大のメリットです。
1銘柄で数十社に分散でき、倒産・減配のダメージを抑えられる
個別株1銘柄に集中投資していて、その企業が減配や倒産に見舞われたら、資産へのダメージは直撃です。
一方、高配当ETFは40〜100銘柄程度で構成されています。仮に1社の株価が下がっても、影響は全体の数%にとどまり、他の銘柄の値上がりでカバーできる可能性があります。特定企業の業績に資産全体を左右されずに済む、これが分散の効果です。
銘柄の選定・入れ替えは指数のルールで自動的に行われる
高配当ETFは「日経平均高配当株50指数」のような株価指数に連動するよう設計されています。ポイントは、構成銘柄が指数の算出ルールに基づいて機械的に選定・入れ替えされることです。ファンドマネージャーの裁量で銘柄を選ぶわけではないので、運用の透明性が高く、コストも低く抑えられます。
例えば日経平均高配当株50指数なら、日経平均の構成銘柄から予想配当利回りの高い50銘柄を選び、定期的に入れ替えます。配当利回りが下がった銘柄は外れ、高くなった銘柄が入ってくる。個別株投資で必要な「銘柄の見直し作業」を、指数が代わりにやってくれるイメージです。
少額から買えて、新NISAの成長投資枠にも対応
1489や1651は1口3,000円台、1478でも5,000円台から購入できます(2026年時点)。まとまった資金がなくても始めやすいのが高配当ETFの良いところです。ただし銘柄による差は大きく、1577は1口約5.8万円必要なので、最低投資金額は事前に確認しておきましょう。
そして、主要な日本株高配当ETFはいずれも新NISAの「成長投資枠」の対象です。通常なら分配金には20.315%の税金がかかりますが、NISA口座なら非課税。この差は後述するとおり、長期で効いてきます。
[関連]【100円から】少額投資のおすすめ6選|初心者向けの始め方を比較解説
日本株高配当ETFランキング【2026年最新】

ここからは、純資産総額・コスト・実績のバランスで選んだ銘柄を紹介します。数値はいずれも2026年2月〜6月の各公表値です(詳細は次章の比較表を参照)。
1位【1489】NF・日経高配当50 ETF:迷ったらまずこの1本
NEXT FUNDS 日経平均高配当株50指数連動型上場投信(1489)は、高配当をテーマにした国内ETFの中で純資産総額が最大の銘柄です。その規模は5,800億円超。日経平均の構成銘柄から予想配当利回りの高い50銘柄を選んで構成されており、投資対象は日本を代表する大企業が中心です。
分配は1月・4月・7月・10月の年4回。1口3,000円台から買える手軽さと流動性の高さも揃っていて、迷ったらまず1489。これで大きく外すことはほぼありません。
2位【1577】NF・野村日本株高配当70:全市場から選ぶ70銘柄で分散重視
NEXT FUNDS 野村日本株高配当70連動型上場投信(1577)は、日経平均に限らず国内の全上場株式を対象に、予想配当利回りの高い70銘柄で構成されるETFです。配当の継続性や流動性にも配慮して銘柄が選ばれます。
70銘柄への等金額投資なので、1489より分散が効き、特定銘柄への依存度が低いのが特徴です。分配は年4回(1月・4月・7月・10月)。ネックは1口約5.8万円という最低投資金額で、少額で始めたい方には1489や1651のほうが向いています。
3位【1478】iシェアーズ MSCIジャパン高配当利回り:財務の質で絞り込む低コスト銘柄
iシェアーズ MSCI ジャパン高配当利回り ETF(1478)の持ち味は、利回りの高さだけで銘柄を選ばないことです。連動する指数は、配当継続性や配当性向、ROEなどの財務基準をクリアした企業の中から高利回り銘柄を組み入れます。いわゆる「罠銘柄」を仕組みで避けにいく設計です。
信託報酬は年0.209%(税込)と主要銘柄の中で低水準。ただし分配は年4回ではなく年2回(2月・8月)なので、分配金を受け取る頻度を重視する方は注意してください。
4位【1651】iFreeETF TOPIX高配当40指数:大型株×低コストの組み合わせ
iFreeETF TOPIX高配当40指数(1651)は、TOPIX100の構成銘柄、つまり時価総額が大きく流動性の高い大企業の中から、配当利回り上位40銘柄に投資するETFです。信託報酬は1478と並ぶ年0.209%(税込)で、1口3,000円台から買えます。
分配月は2月・5月・8月・11月の年4回。1489や1577と分配月がずれているため、組み合わせて保有すると分配金の受け取り時期を分散できます。
5位【1698】上場インデックスファンド日本高配当:J-REIT込みで利回り上乗せ
上場インデックスファンド日本高配当(1698)は「東証配当フォーカス100指数」に連動し、日本株約90銘柄に加えてJ-REIT約10銘柄を組み入れているのが最大の特徴です。REITの高い分配金利回りが乗る分、直近の分配金利回りは3%台と主要銘柄の中では高めに出ています。
株式だけでなく不動産にも間接的に分散したい方、利回りを一段重視したい方向けの1本です。分配は年4回(1月・4月・7月・10月)。
【コラム】2025年上場の新顔「399A 上場日経高配当50」はコスト最安級
2025年7月に上場した「上場インデックスファンド日経平均高配当株50(399A)」にも触れておきます。連動指数は1489と同じ日経平均高配当株50指数ながら、信託報酬は年0.165%(税抜0.15%)以内と、日本株高配当ETFの中で最安級の水準です。最低投資金額も2,000円前後と手頃です。
上場から日が浅く純資産や分配実績の蓄積はこれからですが、「同じ指数ならコストが低いほうがいい」と考える方には有力な選択肢になっていくはずです。
【2026年時点】日本株高配当ETFの利回り・信託報酬を一覧比較
▼主要銘柄のデータを一覧にまとめました。
| コード | 銘柄名 | 分配金利回り | 信託報酬(税込) | 純資産総額 | 分配回数 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1489 | NF・日経高配当50 ETF | 2.79% | 0.308% | 5,829億円 | 年4回(1・4・7・10月) |
| 1577 | NF・野村日本株高配当70 | 2.84% | 0.352% | 2,119億円 | 年4回(1・4・7・10月) |
| 1478 | iシェアーズ MSCIジャパン高配当利回り | 2.09% | 0.209% | 1,778億円 | 年2回(2・8月) |
| 1651 | iFreeETF TOPIX高配当40指数 | 2.07% | 0.209% | 1,089億円 | 年4回(2・5・8・11月) |
| 1698 | 上場インデックスファンド日本高配当 | 3.40% | 0.308% | 約880億円 | 年4回(1・4・7・10月) |
| 2564 | グローバルX MSCIスーパーディビィデンド-日本株式 | 4%前後 | 0.429% | 約610億円 | 年4回(1・4・7・10月) |
※1489・1577は2026年5月末〜6月時点、1478は2026年2月末時点、1651はJPX直近公表値、1698は2025年6月末時点、2564は直近の概算値です。
分配金利回りは過去1年の実績分配金に基づく数値で、将来の分配を保証するものではありません。最新の数値は各運用会社の公式サイトでご確認ください。 ※1698と2564はJ-REITを組み入れています。利回りが高めに出ているのはこの構成の影響もあります。
[関連]配当金はいつもらえる?株式の入金日を確認する方法と仕組みを解説
失敗しない日本株高配当ETFの選び方5つ

比較表の数字をどう読めばいいのか。チェックすべきは次の5点です。
①利回りの高さより「分配の安定性」を見る
表面上の利回りが高い銘柄ほど良い、とは限りません。株価が急落した結果、一時的に利回りが高く見えているだけのケースがあるからです。
確認したいのは、過去数年の分配金の支払い実績です。毎年安定して分配されているか、できれば増配傾向にあるか。運用会社のサイトで分配金履歴は誰でも見られます。買う前に3年分だけでも遡ってみてください。
②信託報酬は0.1%の差でも長期では効いてくる
信託報酬は保有している間ずっと、純資産から毎日差し引かれるコストです。0.1%の差なんて誤差では、と思うかもしれません。でも仮に300万円を20年保有すれば、単純計算で差額は6万円。分配金の再投資で複利を狙うなら、この差はさらに広がります。
利回りが同程度なら、信託報酬が低いほうを選ぶ。これが基本です。
③純資産総額は繰上償還リスクの目安になる
純資産総額が小さいETFは、資金流出が続くと運用会社の判断で運用が打ち切られる「繰上償還」のリスクがあります。償還されるとその時点の価格で強制的に現金化され、長期の運用計画が崩れてしまいます。
明確な基準はありませんが、100億円以上が一つの目安とされています。今回紹介した6銘柄はいずれもクリアしています。
④流動性(出来高)は売買のしやすさに直結する
意外と見落とされがちなのが流動性です。出来高が少ない銘柄は、売りたい価格で売れなかったり、買値と売値の差(スプレッド)が開いて実質的なコストが膨らんだりします。
証券会社の板情報や日々の出来高を見て、取引が活発かどうかを確認しましょう。純資産が大きい銘柄は流動性も高い傾向にあり、その点でも1489は扱いやすい銘柄です。
⑤連動する指数の「中身」を理解しておく
同じ高配当ETFでも、連動する指数によって性格はかなり違います。日経平均採用銘柄から選ぶ1489、全上場株式から選ぶ1577、財務基準でふるいにかける1478、J-REITを含む1698。どれを選ぶかで、保有する資産の中身が変わります。
業種の偏りにも注意が必要です。高配当指数は銀行・商社・通信などの比率が高くなりやすいため、すでに個別株でこれらを保有している方は重複しないか確認しておくと安心です。
新NISAで高配当ETFに投資する2つのメリット

分配金が非課税になり、手取りがそのまま増える
課税口座では、分配金から20.315%が源泉徴収されます。年間10万円の分配金なら、手元に残るのは約8万円。新NISAの成長投資枠で保有していれば、10万円がそのまま受け取れます。
年2万円の差でも、10年で20万円。分配金で生活の足しにしたい人にとって、この非課税メリットを使わない理由はありません。
[関連]配当金生活で月10万を目指す|失敗する3つの落とし穴と成功者の実話解説
非課税の分配金を再投資すれば複利が最大化する
受け取った分配金で同じETFを買い増せば、元本が増え、次の分配金も増える。この複利のサイクルを、税金で目減りさせずに回せるのが新NISAの本当の強みです。
なお、非課税保有限度額は生涯で1,800万円ですが、高配当ETFが買えるのは成長投資枠のみで、その上限は1,200万円(年間240万円)です。つみたて投資枠では買えない点は覚えておいてください。
[関連]新NISAの成長投資枠は何を買う?個別株の注意点とおすすめ活用術を解説
日本株高配当ETFのデメリット・注意点

相場全体が下落すれば、基準価額も元本割れする
高配当ETFも中身は株式です。日経平均やTOPIXが下がる局面では、ETFの価格も一緒に下がります。分配金を受け取っていても、それを上回るペースで元本が減れば、トータルではマイナス。「配当があるから安全」ではない点は押さえておきましょう。
減配・無配で分配金が減る可能性がある
ETFの分配金の原資は、構成銘柄の企業が支払う配当金です。景気後退などで企業が減配・無配に踏み切れば、ETFの分配金も減ります。実際、コロナ禍のような局面では多くの高配当ETFで分配金が落ち込みました。
現在の利回りが将来も続く保証はどこにもない。この前提で、分配金をあてにしすぎない資金計画を立てることが大切です。
日本株の高配当ETFに関するよくある質問

まとめ
日本株の高配当ETFは、1銘柄で数十社の高配当株に分散投資でき、銘柄選びと入れ替えの手間を指数に任せられる効率的な商品です。
選ぶときに見るのは、利回りの安定性・信託報酬・純資産総額・流動性・指数の中身の5点。迷ったら純資産最大の1489、コスト重視なら1478や1651、利回り重視ならREIT込みの1698が候補になります。
新NISAの成長投資枠を使えば分配金は非課税。再投資で複利を効かせれば、資産形成のスピードは目に見えて変わります。一方で元本割れや減配のリスクは常にあるので、余裕資金で、長期目線で。まずは1口から始めてみてください。

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日本投資機構株式会社
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