「いつ買うか」は、株式投資の成果を大きく左右する要素です。同じ銘柄であっても、株価は1日のなかで絶えず動き、時間帯ごとに値動きの表情は変わっていきます。取引開始直後のように価格が激しく振れる時間帯もあれば、昼前後のように比較的おだやかに推移する時間帯もあるのです。
こうした時間帯ごとのクセをつかみ、自分の投資スタイルに合うタイミングを選べるかどうかで、運用の結果は変わってきます。
この記事では、東京証券取引所の取引時間という基本から、初心者に向いた時間帯、デイトレードなど積極的な売買に向くタイミング、さらに日中に取引できない方のための夜間取引まで、弊社が投資顧問として運営を行ってきた経験から目的別に整理しました。
まずは押さえたい基本!東京証券取引所の取引時間

日本の株式市場の中心である東京証券取引所の取引は、平日の日中だけに限られています。まずはこの時間を押さえておくことが、国内の株式投資の第一歩になるでしょう。
証券会社を通じた株の売買も、基本的には東証が開いている時間内で成立します。
株をリアルタイムで売買できるのは平日の9時から15時半まで
東京証券取引所で株の売買が成立するのは、平日の午前9時から午後3時半までです。この時間帯は「立会時間」と呼ばれ、投資家はこの間だけリアルタイムで売買できます。
土曜・日曜・祝日や年末年始は、取引そのものが行われません。そのため週末や休日に出たニュースは、休み明けの寄り付きの株価を動かす要因になりやすいでしょう。
前場(午前)と後場(午後)の間には昼休みがある
東証の立会時間は、午前の「前場(ぜんば)」と午後の「後場(ごば)」の2つに分かれています。前場は午前9時から11時30分まで、後場は午後12時30分から15時30分までが取引時間です。
その間の11時30分から12時30分までの1時間は昼休みにあたり、株式の売買はいったん止まります。多くの投資家は、この休憩を使って午後の戦略を練り直すのです。
2024年11月の30分延長で後場は15時半まで取引可能に
東京証券取引所は2024年11月5日に取引時間を延長し、後場の終了時刻を15時から15時30分へと30分後ろ倒しにしました。システム障害が起きても当日中に取引機会を確保しやすくすること、そして海外投資家が参加しやすい環境を整えることがおもな狙いです。
取引時間が30分延びた結果、午後に公表される決算などの情報にも対応しやすくなり、投資家の取引機会は着実に広がっています。
あわせて、終了5分前の15時25分から注文を集め、15時30分にまとめて約定させる「クロージング・オークション」という仕組みも新たに加わりました。
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【初心者向け】値動きが落ち着きやすい午前10時〜11時半
株式投資を始めたばかりの方にまず勧めたいのは、午前の取引のなかでも10時から11時半の時間帯です。
取引開始直後の9時台は、前日の海外市場の動きや朝のニュースを一気に織り込むため、株価が大きく揺れやすい傾向があります。
ところが10時を過ぎると、その日の売買の方向性がある程度定まり、値動きも比較的落ち着いてくるのです。初心者が最初に検討したい時間帯であり、冷静に銘柄を見極め、落ち着いて注文を出すのに向いています。
【初心者向け】その日の傾向が見えてくる午後13時〜15時前
午後であれば、13時から15時前にかけての時間帯も初心者に向いています。
昼休み中に出た企業ニュースや経済指標がすでに株価へ織り込まれ、後場のトレンドが見えたあとなので、午前と同じように落ち着いて売買に臨めるでしょう。
一方、取引終了間際の15時以降は、翌日をにらんだ駆け込み売買で値動きが再び荒くなりがちです。
その手前の時間帯なら、比較的落ち着いた環境でじっくり判断できます。
【積極派向け】短期売買のチャンスが多い「寄り付き」直後の9時台
デイトレードのように短期で利益を狙う積極的な投資家にとっては、取引開始直後の9時台、とくに「寄り付き」からの30分ほどが大きなチャンスになり得ます。
1日のなかで最も売買が成立しやすく、株価の変動率(ボラティリティ)も跳ね上がる時間帯だからです。
前日の夜間に出た好材料や悪材料が株価へ一気に織り込まれるため、その振れ幅を利用すれば短時間で利益を狙えます。ただし、それは大きな損失と隣り合わせの取引でもあるのです。
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初心者が注意すべき株価が乱高下しやすい時間帯

株式市場では、特定の時間帯に株価が大きく振れやすくなります。その動きを知らないまま取引に入ると、思わぬ損失を被りかねません。
とくに初心者は、値動きが荒れる時間帯とその背景を理解したうえで、慎重に動くことが大切でしょう。ここからは、特に注意したい時間帯を具体的に見ていきましょう。
なぜ寄り付き直後の成行注文はリスクが高いのか
取引開始直後の「寄り付き」は、多くの投資家の注文が一気に集まり、株価が不安定になりがちです。ここで価格を指定しない「成行注文」を出すと、想定よりはるかに高い値段で買ってしまう「高値掴み」につながりかねません。
とくに好材料が出た銘柄は買いが集中しやすいため、初心者は寄り付き直後の成行注文を避け、価格を決められる「指値注文」を使うか、相場が落ち着くまで待つのが無難でしょう。
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企業の決算発表直後は値動きが激しくなる傾向
企業の業績を映す決算発表は、株価を大きく動かす代表的なイベントです。市場の予想を上回れば株価は急騰し、下回れば急落することも珍しくありません。
多くの企業は取引終了後の15時半以降に決算を発表しますが、なかには取引時間中に開示するケースもあるのです。
発表直後は内容をめぐって売り買いが交錯し、株価は激しく上下します。中身を十分に確かめないまま飛び込むのは、避けたほうがよいでしょう。
PTS取引で夜間や早朝にリアルタイム売買する
日中はどうしても取引できないという方には、証券取引所を介さずに売買する「PTS(Proprietary Trading System:私設取引システム)」という選択肢があります。
一部のネット証券がこのPTS取引を提供しており、取引所の時間外にあたる夜間(デイタイム・セッション終了後から23時59分までなど)や早朝でも売買できます。仕事を持つ方でも、帰宅後にリアルタイムで株を動かせるわけです。
PTS取引を利用するメリット
PTS取引の最大の利点は、売買できる時間が大きく広がることにあります。日中は仕事という方でも、夜間に株の売買が可能です。取引終了後に出た決算情報や海外市場の動きにも、その場ですばやく反応できます。
さらに、取引所より有利な価格で約定できる場合があり、手数料も取引所経由より低く設定されていることがあります。こうしたコスト面のメリットも見逃せません。
PTS取引を利用する際の注意点
便利なPTS取引にも、見落とせない注意点はあります。まず取引所に比べて参加者が少ないぶん、取引量(流動性)が薄く、希望する価格や数量で約定しないことも起こりがちです。
さらに、すべての銘柄がPTSで売買できるわけでもありません。取引できる時間帯や手数料、対象銘柄は証券会社ごとに大きく異なります。利用する前に、自分の口座のサービス内容をよく確かめておきましょう。
証券会社の予約注文機能で翌営業日の取引に備える
リアルタイムの取引にこだわらないなら、証券会社の「予約注文」機能が頼りになります。この機能を使えば、夜間や土日祝日といった取引時間外に、翌営業日以降の注文をあらかじめ仕込んでおけます。
「〇円になったら買う」という指値注文や、「〇円以上で売る」という逆指値注文を組み合わせれば、自分の戦略に沿った売買を自動で進められるでしょう。
ミニ株のような少額投資でも使え、自分のペースでじっくり考えてから注文を出せるのも大きな魅力でしょう。
株を買う時間帯に関するよくある質問

ここからは、株を買う時間帯について初心者の方から寄せられやすい質問にお答えします。自分の投資スタイルに合うタイミングを見つける手がかりにしてください。
まとめ
株式市場の値動きには、時間帯ごとにはっきりした個性があります。
売買が膨らむ朝の「寄り付き」や午後の「大引け」間際は短期売買に向く一方、その分だけリスクも大きくなります。
じっくり考えて取引したい初心者には、相場が落ち着く午前10時以降や午後13時以降が向いているでしょう。
日中はどうしても時間が取れないという方にも、夜間に取引できるPTSや予約注文という手段が用意されています。
あとは時間帯ごとの特徴をつかみ、自分の投資スタイルや生活リズムに合った方法を選ぶだけです。

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日本投資機構株式会社
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