【2026年5月】日本株相場まとめ|GW明けに過去最大の上げ幅、決算と停戦進展で日経平均が初の66,000円台へ

日本投資機構 編集部

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【2026年5月】日本株相場まとめ|GW明けに過去最大の上げ幅、決算と停戦進展で日経平均が初の66,000円台へ

2026年5月の日本株市場は、連休明け初日の5月7日に過去最大の上げ幅となる前営業日比3,320円高を記録するなど、歴史的な大幅高となりました。

ARM(ソフトバンクグループ傘下)の好決算をきっかけにAI・半導体株へ買いが殺到し、日経平均株価は5月13日に終値ベースの史上最高値を更新。3月期決算では商社株が急騰する一方、任天堂(7974)は決算後に1割を超す急落となり、「業績で選別される相場」の明暗もくっきりと分かれました。

月末には米国・イランが停戦期間を60日延長する協議で合意したとの報道が相場を押し上げ、5月29日には初の66,000円台となる66,329円で月を終了。日経平均は月間で11.9%上昇しました。

この記事では、2026年5月の日本株相場を振り返りながら、相場を動かした3つの要因やセクター別動向、6月以降の注目ポイントまで総まとめします。

目次

2026年5月の日本株式市場を振り返る

2026年5月の日本株式市場を振り返る

5月の日経平均株価は4月30日終値の59,284円からスタートしました、ここから月間を通じて激動の展開が続くことになります。

連休明けの5月7日(木)は、歴史的な一日となりました。日経平均は前営業日比3,320円高という過去最大の上げ幅を記録し、終値は62,833円。取引時間中には一時63,091円まで上昇し、初めて63,000円台に到達しました。

2026年4月21日から6月2日までの日経平均株価日足チャート Trading Viewより引用

この急騰の主役となったのが、ソフトバンクグループ(9984)です。傘下のARMホールディングスが米国時間5月6日に発表した好決算を受けて、同社株はストップ高となる前日比18.44%高の6,424円まで買われました。

その後も上昇基調は続き、5月13日には終値63,272円で史上最高値を更新

中旬以降は3月期本決算の発表が本格化するなか、AI・半導体株への買いが続き、5月25日(月)には日経平均が終値ベースで初の65,000円台となる65,158円(前日比1,819円高)を記録しました。

月末にかけては、5月28日に米イランの軍事行動応酬への懸念から一時64,693円まで下げる場面もありましたが、5月29日の最終取引日には米イラン停戦60日延長合意の報道を受けて1,636円高の66,329円まで急反発。初の66,000円台で月を終え、月間騰落率は11.9%となりました。

2026年5月の相場を動かした3つの要因

2026年5月の相場を動かした3つの要因

5月の相場を大きく動かした3つの要因を、順を追って振り返っていきます。

GW明けの過去最大上げ幅|ARM好決算でAI・半導体株に買い殺到

5月相場最大のトピックは、連休明け5月7日の歴史的な大幅高です。引き金となったのは、ソフトバンクグループ(9984)傘下のARMホールディングスが米国時間5月6日に発表した2026年4〜6月期の業績見通しで、市場予想を上回る内容が評価され、AIエージェントの普及でARMが設計する高性能CPUを再評価する動きが一気に広がりました。

これを受けてソフトバンクGはストップ高となる18.44%高まで買われ、AI・半導体関連株全体に資金が波及。日経平均は過去最大となる3,320円高を記録し、取引時間中には一時63,000円台に到達しました。

AIブームの根強さを背景に、半導体メモリーのキオクシアホールディングス(285A)も上昇基調を維持。東洋経済予想では27年3月期の経常利益が103.6%増益と見込まれており、半導体サイクルの恩恵を最も受ける銘柄として市場の注目を集め続けています。

3月期決算ラッシュ|商社株が急騰、任天堂は急落と明暗くっきり

5月は3月期本決算が集中し、業績の中身がそのまま株価の明暗を分けた月でもありました。2026年5月15日時点で時価総額ベースの約97%が出揃い、全産業の経常利益は前年比18.7%増益65%超の企業が経常増益見通しを示すなか、業種・銘柄間の選別は一段と厳しくなりました。

商社株は好業績を背景に急騰しました。5月1日には住友商事(8053)が27年3月期の純利益増益見通しと株式分割を評価されてストップ高となり、三菱商事(8058)や伊藤忠商事(8001)も市場予想を上回る見通しが好感されて買われました。

一方、明暗の「暗」となったのが任天堂(7974)です。5月8日に発表した26年3月期決算は、売上高2兆3,130億円(前期比98.6%増)、純利益4,240億円(同52.1%増)と、Nintendo Switch 2の好調な立ち上がりを受けて大幅増益となりました。

しかし、同時に発表したSwitch 2の1万円値上げ(5月25日から59,980円)と、27年3月期の連結経常利益見通し(前期比20.7%減の4,300億円)が嫌気され、決算後の5月11日には前週末比10.06%安の6,895円まで急落。2024年8月以来1年9カ月ぶりの安値を付けました。

4月末に決算を発表したオリエンタルランド(4661)も、来期2期連続の減益見通しが重荷となり、5月を通じて2,100円台の安値圏での推移が続きました。「売上は最高でも利益成長は鈍化」という構図が、内需消費株への厳しい選別につながっています。

月末の米イラン停戦60日延長合意で最高値更新

4月から続く中東停戦交渉の進展が、月末の相場急騰を演出しました。米国時間5月20日にOpenAIのIPO(新規上場)に向けた動きが報じられると、出資元のソフトバンクGが5月21日にストップ高となり相場をけん引。そして5月29日の最終取引日には、米国とイランが停戦期間を60日延長し核処理に関する覚書を交わすことで合意したとの報道が伝わり、地政学リスク低下への期待から買いが一気に加速しました。

ただし、「米軍が再びイラン軍事施設を攻撃した」との報道もあり、交渉環境は依然として脆弱な側面も残しています。原油価格の安定化が見えてきたことで、エネルギー転換の主役である蓄電池関連銘柄には引き続き根強い物色が向かいました。

2026年5月のセクター動向|NT倍率は過去最高、「日経平均だけが強い」相場が続く

2026年5月のセクター動向|NT倍率は過去最高、「日経平均だけが強い」相場が続く

ARM決算を起点としたAI・半導体株の急騰と、ソフトバンクGの上場来高値更新が指数を押し上げる一方、内需・消費株は厳しい展開が続いた5月。

日経平均とTOPIXの騰落格差を示す「NT倍率」は5月8日時点で16.37倍と過去最高水準に達しており、「日経平均だけが強い」一極集中相場の構造が4月から継続しています。セクター間の明暗を振り返ります。

AI・半導体株がけん引、ダイヤモンド半導体まで物色拡大

5月もAI・半導体関連株が相場の主役でした。

ARM決算を受けたソフトバンクG(9984)の急騰を皮切りに、半導体製造装置のアドバンテスト(6857)や東京エレクトロン(8035)も高水準を維持。AI・データセンター需要の継続が物色の根拠となっています。

物色のすそ野は周辺テーマにも広がり、次世代半導体材料として注目される「ダイヤモンド半導体」関連銘柄にも投機資金が流入しました。

ソフトバンクGがOpenAI上場申請報道で上場来高値、SpaceXのIPO期待も浮上

5月25日、ソフトバンクグループ(9984)は7か月ぶりに上場来高値を更新しました。

材料はARM株の上昇と、OpenAIの上場申請に関する報道です。ソフトバンクGはOpenAIの主要株主であり、上場が実現すれば保有株式の評価益が一気に顕在化する可能性があります。

OpenAI上場の観測は、もう1つの大型IPO候補であるスペースX(SpaceX)への注目も再加熱させました。スペースXのIPOが実現すれば、宇宙・衛星通信関連株からロケット部品メーカーまで幅広い銘柄に資金が波及する展開が期待されます。

AIをめぐる物色は、ChatGPTを擁するOpenAIだけでなく、「Claude」シリーズで知られるライバルのAnthropic(アンソロピック)関連銘柄にも広がりました。生成AIの主導権争いが過熱するなか、関連銘柄への注目度は一段と高まっています。

任天堂・OLCなど内需消費株、防衛株には地政学マネー

任天堂(7974)の決算後急落とオリエンタルランド(4661)の安値圏推移に象徴されるように、内需消費株への選別は厳しさを増しています。コスト増を価格転嫁しきれない、あるいは利益成長の鈍化が露呈した銘柄が売られる構図が続きました。

一方、中東情勢の緊迫を背景に、川崎重工業(7012)やIHI(7013)など防衛関連株には地政学リスクへの関心から物色が向かう場面も。「有事のマネー」が一部のセクターに集中する展開は、6月以降も続く可能性があります。

2026年6月の注目ポイント

2026年6月の注目ポイント

5月の相場を踏まえ、6月以降に投資家が特に押さえておくべき3つのポイントを整理します。

中東停戦交渉の最終局面|60日延長後の合意か再悪化か

6月相場の最大の焦点は、5月末に合意した米イラン停戦の60日延長後の行方です。

協議が最終合意に向けて前進すれば、原油価格の安定と地政学リスクの低下が一段と進み、株式市場にとって強力な追い風となります。一方で、交渉が再び暗礁に乗り上げた場合は、原油高懸念が内需・輸出株の重石となる展開も考えられます。

依然として交渉環境には不確実性が残っており、ホルムズ海峡をめぐる動向から目が離せない状況が続きます。

日銀6月会合での追加利上げ判断と為替相場

4月会合で政策金利を0.75%に据え置いた日銀が、6月の金融政策決定会合でどう動くかが次の焦点です。

野村証券などは「6月は利上げ見送り」との観測を示しており、見送りが確実視されれば円安圧力が強まる可能性があります。円安の長期化は輸出企業の業績にプラスに働く一方、エネルギーコストの上昇を通じて内需企業の収益を圧迫します。

NT倍率高水準の修正とTOPIX・中小型株への物色拡大

5月時点でNT倍率は16.37倍と過去最高水準にあります。野村証券は「バリュー株のアンダーパフォームが目立った」と指摘しており、6月以降は電機・機械関連などバリュー属性を持つ出遅れ株へのキャッチアップが焦点となりそうです。

日経平均が66,000円台に達した今、テンバガー候補(10倍株)を狙う個人投資家の動きも活発化しそうです。指数の恩恵が届かなかった中小型株に、次の波が来るかもしれません。

まとめ

2026年5月の日本株市場は、連休明け5月7日の過去最大上げ幅を起点に、AI・半導体株の急騰と中東停戦進展が重なり、日経平均は月間11.9%上昇の66,329円で最高値を更新しました。

ARM決算とOpenAI上場観測がソフトバンクGを押し上げ、NT倍率は16.37倍と過去最高水準に達しています。3月期決算では商社株が急騰する一方、任天堂が決算後に1割超急落するなど、「業績で選別される相場」の厳しさも際立ちました。

6月は中東停戦交渉の最終局面と日銀政策を見極めながら、TOPIXとのキャッチアップ相場が始まるかどうかが大きなテーマとなりそうです。

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nari

日本投資機構 編集部

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INVEST LEADERSを運営する顧問投資会社「日本投資機構株式会社」の代表取締役を含めたスタッフ及びサポートアナリストの記事を掲載しています。株式投資や金融に纏わる話題は勿論のこと、読者の暮らしや生活を豊かにするトピックスや情報を共有していきます。

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